野菜を食べた後、口の中が苦く感じる。
レモンを見た後、口の中が酸っぱく感じる。
・・・それは当たり前の事です。
しかし、何も食べてないのに、何か口の中が苦い。
酸っぱいものを見たわけでもないのに、何か口の中が酸っぱい。
唾液が苦いのだろうか?
唾液が酸っぱいのだろうか?
ご心配な方は、その原因を一緒にチェックしてみましょう!
唾液が苦い!?
今回の記事ではおそらく一番該当者が多いであろうと思われるのが、この「口の中の苦み」です。
例えば、口臭のある方は、その原因となる細菌のせいで、唾液を苦く感じることがあります。
細菌は唾液が潤滑であると、ある程度数が抑えられるのですが、睡眠時や緊張時などは、唾液が出にくく、そのために起床後や人前に立つときなどに苦みを感じることは多いようです。
同様の原理でいえば、抗アレルギー薬などは副作用として唾液の分泌量が低下することがありますし、ドライマウス症候群(口内乾燥症)の場合も唾液量が減りますので、苦みを感じることがあります。
舌苔(舌の上の白い粉のようなもの)の状態が悪い場合も、口の中が苦く感じることがあります。
また、その他の原因としては味覚障害が挙げられます。
味覚障害は、亜鉛が足りていなかったり、強いストレスが続いていたり、また、一部の薬の副作用としても起こることがあります。
味覚障害が疑われる場合には、病院へ行って、確かめてみるのもよいでしょう。
亜鉛欠乏が原因の場合は、亜鉛製剤の服用であっけなく治る場合もあります。
心因性(ストレス)の場合、ストレスの原因を取り除くのが一番ですが、とりあえず実行しやすい対処方法として、心療内科にかかるのもよいでしょう。
唾液が酸っぱい!?
口の中は通常、弱アルカリ性~中性に保たれています。
しかし、飲食した後は酸性に傾きます。
唾液が酸っぱく感じられる理由としては、口の中が酸性に傾いていることが考えられます。
原因は、糖分です。
ミュータンス菌に代表される虫歯菌が、糖分を分解し、乳酸などの酸性物質を生成します。
この酸性物質のせいで歯が溶けてしまうのですが、口の中が酸っぱく感じる原因もこの酸によります。
毎食後の歯磨きは大事です。
このほかにも、逆流性食道炎などの理由により、胃酸が上がってきて、その酸っぱさを感じている場合や、味覚障害の場合もあります。
逆流性食道炎の場合、胸焼けや、のどがかれるなどの症状がよく見られます。
内科、消化器内科などで診てもらえます。
逆流性食道炎についての動画はこちら↓
唾液が甘い!?
唾液を甘く感じる原因としては、糖尿病や味覚障害が考えられます。
ただ、唾液が甘いからといって、すぐに糖尿病を疑う必要はありません。
糖尿病の場合、口が渇いたり、だるかったりといった典型的な症状が現れているはずです。
このような典型的な糖尿病の症状も見られる場合には、血液検査をしてみるとよいでしょう。
味覚障害に関連して、人工甘味料を多く摂取していると、唾液を甘く感じてしまうことがある、という主張もあります。
これについてはまだはっきりと因果関係が示されているわけではありませんが、人工甘味料の中には、通常の砂糖の400~500倍もの甘さを感じさせるものもあり、何らかの形で味覚に影響を与えることは充分考えられます。
心配な方は、しばらく控えてみるとよいでしょう。
唾液がしょっぱい!?
しょっぱいというのはつまり、塩分を感じている、ということです。
本当に塩味がする原因としては、汗や鼻水などが口の中に入ってきている、或いは、口の中に創部(傷)ができていて血液や膿などの漏出物が出ている、などが考えられます。
歯科で治療を受けた後などの場合、口の中の傷が原因として疑われやすいでしょう。
その他の理由としては、やはり味覚障害があります。
味覚障害について、改めて簡単に触れておくと、その多くは味覚消失といった形で現れます。
つまり、味のするものを食べても、味が薄い・味がない、などの症状が多いということです。
本来味がないはずの唾液に、味を感じる・・というのは、味覚障害の中では少ない症状です。
そのため、まずは味覚障害以外の理由を疑ってみてください。
唾液が多かったり、臭かったりする場合はこちらの記事も合わせてご覧ください。