足首の下、ぼこっと骨の出ている部分。
そこがくるぶしです。
ぼこっと出ている分、様々なダメージを受けやすい部分でもありますが、今回はそんなくるぶしのトラブルについて見てみましょう。
くるぶしが、腫れて痛い!
くるぶしが腫れて痛い場合に、もっとも考えられるのが、打撲や捻挫、骨折です。
捻挫が多いのが、ハイヒールや慣れていない靴を履いていたせいで足をグネってしまった場合でしょう。
グネったときのはずみで、靱帯が傷んでしまうために起こる痛みです。
また、打撲や捻挫ではすまず、骨折に至ってしまうこともあります。
この場合も、腫れと痛みが続きます。
このような、打撲・捻挫・骨折を受傷した場合には、RICE処置といわれる応急処置が有効です。
RICE処置とは、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の略です。
詳しくはこちらの動画にて↓
また、その他の要因としては、以下のようなものがあります。
腱鞘炎
腱鞘炎というと手首などのイメージが強いですが、足においても起こります。
多いのは、内側のくるぶしのあたりが痛むケースです。
腱鞘炎については、別の記事でも書いていますので、是非こちらもご参照下さい。
痛風
血液中の尿酸値が高い場合に起こるのが痛風です。
ご存じの通り、「骨折より痛い」と言われるほどの強い痛みが、足の親指の付け根に高発します。
しかし確率は低いですが、足首が痛んだり腫れたりすることがあります。
夜に痛みに襲われることが多いですが、痛みに対しては、上述したRICE処置で対応しましょう。
また、お酒は厳禁です(痛みが増強します)。
尿酸値のコントロールで発症を予防できるため、年に一回の健康診断と、食生活に気をつけて、発症しないようにしましょう。
外反母趾や浮き指
外反母趾(がいはんぼし)は、足の親指が内側に曲がってしまう症状で、ハイヒールなどつま先の狭い靴をよく履く方に高発します。
浮き指は、裸足で歩いたり、でこぼこした山道を歩くことが少なくなった現代人に高発している症状です。
判別方法は、足の指を上に曲げたときに90度以上曲がってしまうかどうかでみます。
詳しくはこちら↓
外反母趾や浮き指の方は、足首に対する負担が高まるため、主に内側のくるぶしが痛むことが多いです。
休めば痛みはマシになりますが、根本的な治療をしないとすぐ痛みが再発しますので、整形外科などを受診しましょう。
短腓骨筋腱縦断裂
捻挫したときに稀に起こります。
くるぶしの近くにある短腓骨筋腱という腱が痛んでしまうことによって発症します。
痛くないけど、くるぶしが腫れている・・!?
痛みがない分、大丈夫かな、と思いたいけど、なんだか心配。
実は痛みはないのに腫れる病気もあります。
どんなものがあるか見てみましょう。
末梢性浮腫
足がむくみを主な症状とする病気です。
原因は様々あります。
抗うつ剤や血圧剤、鎮痛剤、ステロイドなどのうち、一部の薬はむくみを誘発します。
また、長時間立っていたり、夕方になってくるとむくみが出てくる人もいます。
女性は特に、ホルモンの影響によりむくみが起こることもあるため、ホルモン系の薬や月経によってもむくみが出ることがあります。
対処方法としては、足を心臓よりも高い位置に置く「挙上」、足のむくみを防止するサポートストッキングの利用があります。
なお、心臓や腎臓に疾患のある方でむくみが出た場合は、内科を受診してください。
既にある心臓や腎臓の疾患が悪化した可能性が考えられます。
手術後のリンパ浮腫
手術、特にガンの手術を受けた後にはリンパの流れが変わるため、足や腕がむくんでしまうことがあります。
末梢性浮腫との違いは、例えば、末梢性浮腫が足首のあたりからむくみが始まるのに対し、リンパ浮腫は太ももから始まる・・・といったように、体幹からむくむか、末梢からむくむか、という違いがあります。
これは手術の際に医師から説明があるはずですが、術後数年経ってから発症する場合もあるので、過去にガンの手術を受けたことのある方は、内科を受診してみて下さい(一番いいのは手術を受けた病院を再受診することです)。