ピーターパンと言えば何を思い浮かべますか?
窓から、妖精のティンカーベルと共にやってきて、子ども達をネバーランドに招待するおとぎ話が浮かんでくる人は多いでしょう。
この、ネバーランドは、大人になれない子ども達の集まる国です。
そこから、精神的に大人になりきれない人の症状を、「ピーターパン症候群」と言います。
主に男性の事をさして言われる言葉です。
さて、身近な人でもうすっかり成人しているのにも関わらず、子どもっぽい言動や行動を繰り返す人はいませんか?
または、自分自信がそうではありませんか?
チェックしながら見ていきましょう。
ピーターパン症候群の特徴って?
人によって様々ではあると思いますが、大体の特徴をあげていきます。
- 自己中心的で、自身をセーブできない。
- 無責任で他人へすぐ責任転嫁し、それが上手い。
- 内向的で傷つきやすい。
- さみしがり屋で、一人が好きではないが、周りとの精神年齢に差があるため本当の友達ができにくい。
- プライドが高く、自分のミスを認めようとしない。
- ナルシストで、男尊女卑の考えを持つ。
- 恋人に母親のような存在を求めて甘える反面、特に人前では持ち前のプライドで男性らしく振る舞おうとする。
などがあります。
子どものころは多少の我儘や、それを通そうと暴る、と言う事はよくあることで、親や教師など周囲の大人に叱られて大きくなるものですが、大人になるとそうもいきません。
誰も、子どもの頃のように叱ってくれる人はいないですし、会社では疎まれるだけになっていきます。
が、本人は自分の今の実力を認めようとはしないので、やはりあらゆる意味で成長しません、なので段々と周囲と孤立していきます。
また、歳を重ねるに連れ傾向は変わっていきます。
- 若い頃に怠惰な生活をしてきたのとは一変してワーカーホリックになる。
- 家庭よりも友人と遊ぶ事を優先し、配偶者を困らせる。
- 表面的には立派な大人に見えるように振る舞う。
などの行動を起こすようになります。
似た症状のものはある?
ピーターパン症候群と似た症状がみられるものに以下のものがあります。
- アダルトチルドレン
CMでも一時期話題になったことがあるので知っている方も多いと思います。
ピーターパン症候群が問題の無いごく普通の家庭に多いのに対してこちらは、虐待やアルコール中毒の親など、問題を抱えた家庭で育った子どもが、大人になってもトラウマを抱えた状態のままのことを言います。
- 青い鳥症候群
幸せの青い鳥を求めるように、自分にはもっと良い仕事があると信じて転職を繰り返したり、恋人が定まらなかったりする人のことを言います。
- 躁鬱病
明るかったり落ち込んでいたりと言うギャップが激しかったり、無気力になったりハイテンションになったりと子どもっぽくも見えますが、こちらは社会生活を送るのが困難な精神疾患です。すぐに精神科の治療を受けましょう。
どういう人がなりやすいの?
そのこともあり、はっきりとはしていませんが憶測としては、
- 父はしっかりとした社会人で、母は家事と育児を問題無くこなす専業主婦の裕福な家庭。
- 長男である。
- 離婚や不仲など家庭の問題も無い。
つまり、何不自由なく育った子どもの、長男に多い傾向とされています。
もちろん、全ての人が当てはまるわけではありません。
このような家庭は一般的であり、特別な環境ではまったくありません。
つまり、言ってしまえば、なんらかのきっかけがあれば誰にでもなり得ることであるということです。
ピーターパン症候群は病気?治療法はあるの?
ので、薬物で治療することはできません。
カウンセリングなどを受けながら、自分の問題点を自覚し、向き合って行く必要がありますが、本人に自覚がない場合、病院に連れて行くのはとても難しいです。
社会性が欠けていてストレスを抱えている場合が多いので、そこを切り口にカウンセリングへと導いていければ良いと思います。
身近にいる子どもっぽい人、もしかしたらピーターパン症候群かも?
ピーターパン症候群は、精神疾患ではありませんが、パーソナリティ障害という括りを持っています。
治療は容易ではない、とされていますが、決して治らない症状では無いはずです。
夫が、恋人が子どもっぽくて困っている時、これが性格だと諦めずに、一度ゆっくりとカウンセリングの場を設けて見るのもよいかもしれません。
自分を見直す機会が増えれば、見違えるほど大人になってくれるかもしれませんよ?