風邪などで咳き込んだ時に出てしまう痰。
飲みこむのも気持ちが悪いので、吐きだしてみると、血が混じっている…。
なんてことになったら、とても不安になりますよね。
思い浮かぶのは悪い病気ばかり、インターネットで調べてみても、肺がんや肺結核など怖い病気のオンパレードです。
しかしこの血痰。
必ずしも怖い病気なわけではありません。
そして、怖い病気であっても、早期発見、早期治療のサインとして有効です。
まずは、自分の状況と照らし合わせながら、どのような可能性があるかチェックしてみましょう。
血痰はどういう時に出るの?
僅かに混じっている場合もあれば、まるで血を吐いているように真っ赤な時もあります。
気道から血が出ている喀血と間違いやすいので注意しましょう。
鼻血が下りてきている
鼻血が口の中に下りてきてしまい、それが痰と混じる場合があります。
鼻血は酷いと中で塊になっていて、忘れた頃に出てきたりするので、案外間違いやすいです。
風邪や気管支炎など、喉の炎症
風邪やインフルエンザなどで気管支炎を発症してしまった場合、血痰が出ることがあります。
また、喘息や肺炎などを患っている時に起こる事もあります。
喉の痛みや、咳が続く病気を発症し、それにより気管支を傷つけ、血が痰に混じる。
と言う事が、一番多いです。
これらのことが原因の場合、発熱や倦怠感、咳など体調を崩している場合がほとんどです。
止まらない咳はそれだけで何か大きな病気の初期症状かもしれませんし、喉の炎症は放って置くと高熱を出すこともありますので、すぐに病院へ行きましょう。
血痰を治す為には、まずは、原因となっている病気を治す、慢性のものであれば症状を軽くする処置を行わなければなりませんので、どちらにせよ受診した方が良いでしょう。
その時、血痰が出ている事は必ず医師に相談しましょう。
肺結核
ドラマや漫画などで知られている通り、肺結核で血痰が出る事があります。
ただ、必ず出るわけではありません。
肺結核の症状は、咳や痰、全身の倦怠感など、風邪とほぼ一緒の症状ですので、知らずに放置して、悪化させてしまえば血痰が出る事もあるでしょうが。
そもそも肺結核では必ずしも血痰が出るわけではありません。
初期症状としては、単なる咳や痰が長く続きます。
フィクションで、よく大袈裟に血痰、喀血して結核だと判明…というシーンが見られますが、肺結核の特徴というにはそこまで大きく血を吐く人はまずいないとされています。
続く咳と痰にさらに血が混じれば、肺結核をはじめ、様々な病気の可能性が考えられます。
最近では、仕事が忙しい、休みが取れないなどの理由で、高熱を出しても市販薬ですませてしまうという人が、私の周りでも見かけます。
ただの風邪、と油断せずに、倒れる前に、病院に行きましょう。
肺がん
一昔前だと、血痰と言えば肺結核を思い浮かべる人が多かったそうですが、最近では肺がんの初期症状としての方が有名だと思います。
特に、喫煙者の方は、血痰が出るとまず、肺がんを疑う人が多いのではないでしょうか?
肺がんで血痰は、かなり初期に出ます。
そして、真っ赤な状態ではなく、痰に薄ら血が混じった程度の状態で出されます。
本当に薄ら、赤い糸がある程度のものなので見逃さないようにしましょう。
癌とは、そのほとんどが無症状であり、肺がんの場合も、他の血痰が出る状態に比べて自覚症状はほぼ無いと言えます。
この程度で…違ったら恥ずかしい、などと思わずに、病院へ行って血痰が出ている事を相談しましょう。
咳が続いているのであれば尚更検査が必要です。
肺がんの初期症状として、血痰は多く見られ、早期発見の鍵となります。
肺がんは転移しやすく、どれだけ早期に発見できるかが大切ですので、身体のサインを見逃さないようにしましょう。
重症?たいしたことない?素人判断は禁物、すぐ病院へ
上にも書いた通り、血痰と言えどそこまで深刻な病で無い事も多くあります。
しかし、深刻な病ほど自覚症状がほとんど無いのも確かです。
口から血が出る、と言う事は何かしらの異常があることには違いありません。
必ず病院を受診し、正しい診断を受けましょう。