何かハードな運動をしているわけでもなければ、寝不足なわけでもない。
それなのに、最近なぜかやたら疲れる、やたら眠い・・・。
これって何かの病気なのでしょうか・・・?
すぐ疲れる原因は?
疲労感の原因としてメジャーなものは、ビタミン不足・ストレス・貧血・生活習慣の乱れ・睡眠の質の低下などがあります。
ビタミン不足については、ビタミンB1やビタミンCなどが足りているか、日頃の食生活を振り返ってみましょう。
疲れた人の強い味方「栄養ドリンク」が疲れに効く要因の一つが、このビタミンの補給にあります。
本来は野菜などの食事から摂ることが望ましいですが、とりあえず早急に疲れから解放されたい場合には、栄養ドリンクやサプリメントを使うのも手です。
ストレスが疲労感に繋がることは特記するまでもないことですが、だからといって放置しておくと、精神疾患に進展することも考えられますので、早めに対処したいところです。
貧血については、特に鉄欠乏性貧血が有名です(下記動画参照)。
生活習慣の乱れについては、就寝時間と起床時間をある程度揃えるだけでもだいぶ改善されます。
ストレスに負けてだらだらと間食が続いたり食数が増えたりするのも、生活習慣の乱れとなります。
睡眠の質の低下については、後述します。
疲れやすくなる病気って?
疲れやすくなる原因について述べましたが、参考までに、特に病名がつきそうなものを下記に挙げておきます。
貧血
貧血とは、赤血球、ないし赤血球中のヘモグロビンが減少することにより、身体の酸素運搬能力が低下してしまい、様々な不調をきたす病気の総称です。
原因の違いによって、先述した「鉄欠乏性貧血」の他にも、「巨赤芽球性貧血」「悪性貧血」「溶血性貧血」「再生不良性貧血」などの種類があります。
よく見られる症状が「だるさ、疲れやすさ、めまい、動悸、息切れ、顔色が悪い」といったもので、特に女性の場合、疲れやすさの原因トップ3に入るのではないでしょうか。
自律神経失調症
生活習慣の乱れやストレスが高じると徐々に自律神経の調整機能が落ちてきて、自律神経失調症になることがあります。
症状としては、「疲労感、動悸、ほてり、息苦しさ」などがあります。
現代のこのストレス社会においては、病院ではっきりと診断が下るかどうかは別として、この病気になっている人、或いはなりかけている人は多いと思います。
診断が下るとすれば、精神科や心療内科などを受診したときでしょう。
心臓疾患(徐脈性不整脈)
徐脈とは、心臓の拍動が遅くなるタイプの不整脈のことです。
脈が遅くなると、細胞に酸素や栄養分が行き届きにくくなるため、疲労感が出ます。
その他の症状としてめまいや意識障害などがありますので、心配な方は心電図をとってみることをオススメいたします。
糖尿病
いわずとしれた、生活習慣病の代表的な病気です。
主訴として多いのは、「だるさ、喉の渇き、しびれ」などです。
早期発見のためにも、毎年の健康診断を受けておきましょう。
受けておられない方は、採血検査を受けるといいでしょう。
バセドウ病
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気で、発症は女性に多く、好発年齢は働き盛りの頃です。
症状として比較的多いのが、「疲労、甲状腺の腫脹(喉が腫れる)、眼球突出(そんなに多くない)、動悸、手足の震え」などです。
自己免疫性疾患の一つで、根本の原因は未だ不明ですが、何らかの原因で甲状腺を刺激する物質が産生されてしまうことは分かっています。
そのため治療方法もある程度確立されており、薬剤の内服や手術などがあります。
診療科は内科ですので、心配な方は受診してください。
すぐ眠くなる原因は?何かの病気?
寝不足でもないのに眠くなる場合、睡眠の質の低下が疑われます。
例えばアルコールを飲んで寝た場合、或いは熱帯夜に冷房も付けずに寝た場合など、眠りの浅くなる原因はたくさんあります。
睡眠は、食事と並んで、健康を維持するために重要な行為です。
良質な睡眠が得られていないと考えられる場合、一度は睡眠のプロに相談されることをお勧めします。
睡眠のプロとしては、「日本睡眠学会」の認定医などがいます。
場合によっては、下記のような病気がみつかるかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群
一時期有名になりました。
いびきが途中で止まっている方などは要注意です。
寝ている最中に気道が塞がるなどして、呼吸が止まってしまう病気です。
結果的に、昼間に眠気が来たり、集中力が低下したり、性欲が減退したり、月経不順がおきたりします。
睡眠時に器具を付けることにより、改善されます。
ナルコレプシー
充分に寝た翌日の昼間などでも、突然強い眠気に襲われる病気です。
その他の症状として、「入眠時幻覚、睡眠麻痺(金縛り)」などがよく見られます。
根治は難しいですが、薬の服用と毎日の睡眠改善により症状はだいぶ抑えられます。
鬱病との関係
しかし、「疲労感」「眠気」両方見られるからといって、鬱病とは限りません。
鬱病の主訴は「感情(特にプラスの感情)が乏しくなる、抑鬱状態、体重の増減、自己肯定感の低下」などがメインとなりますので、勝手に自分で判断せず、心療内科や精神科を受診しましょう。