ふあぁ~ぁぁ・・・
夜遅くに原稿を書いていると眠くてあくびが出ることがあります。
いえ、この記事はあくびをしながら書いているわけではありませんよ?
今回はそんなあくびにまつわる話なんです。
あくびをしたときに、「顎が痛む」「カクっと音がした」「首がつった!」というようなことがあります。
これって一体何故なんでしょうか。
それぞれの症状別に見ていきましょう。
あくびをしたら首がつった!
実は、他の二つと、この「首がつった」というのは、全く異なる原因が考えられるため、まず「首がつる」症状から見ていきましょう。
原因
試しに顎の下から首にかけて手を添えながら、あくびをしてみてください。
ぐっと力が入っているのが分かります。
この筋肉が、「舌骨筋群」と呼ばれ、あくびのときにつることが多い筋肉です。
ミネラルのバランスが崩れている、或いは筋肉が疲れている状態ときに、このように急にぐっと力が加わることによって、痙攣(こむら返りのようなもの)が起こりやすくなります。
首というのは使っていないように見えて、実は約5kgもの重い頭部を支えています。
特にあくびが出る夕方から夜にかけては、一日中頭部を支えていて、首も疲れています。
対処
口を閉じて、ゆっくり、舌骨筋群を伸ばすように首を後ろに反らしましょう。
痙攣している筋肉は伸ばしてやるのが一番です。
また、予防策として、疲れてきたら首のストレッチを行う、というのも有効です。
ストレッチは非常に簡単で、首を後ろ、右、左、前、とゆっくり曲げて、じんわり筋肉を伸ばしてやるだけです。
よく、首をコキコキならす方がいます。
あれは非常に気持ちがいいですが、ストレッチにはなりません。
むしろ鳴らしすぎると関節に悪い可能性があるので、なるべくストレッチにしましょう。
あくびをすると、顎が痛い・音が鳴る
あくびなどで口を大きく開けると、顎が痛い、音が鳴るというのは、顎関節症の典型的な症状です。
顎関節症とは?
顎は、頭蓋骨に「顎」がぶら下がっているような構造をしており、その接続部位が「顎関節(がくかんせつ)」と呼ばれます。
その顎を動かしているのは主に「咀嚼筋(そしゃくきん)」と言いますが、背筋や上腕筋に比べると非常に小さな筋肉です。
ところが、顎の力は強く、約50kgの力で噛むことができます。
その分、関節には非常に大きな負担がかかることになります。
この負担のせいで、顎関節周辺に異常が起きて、痛みや炎症、可動域異常などが起きる病気を総称して、「顎関節症」と言います。
顎関節症を引き起こす要因
とはいえ、顎関節症になりやすい人となりにくい人がいます。
以下のチェック項目の該当数が多いほど、顎関節症になりやすいと言えます。
- 無意識(睡眠時含む)に歯ぎしりをする癖がある
- ストレスが高い
- 力仕事などで、奥歯をぐっとかみしめることが多い
- 無意識に奥歯をかみしめているときがよくある
- 歯並びが悪い
- 食べ物を噛むとき、いつも右か左かどちらかに偏っている
- ほおづえをよくつく
- うつぶせ寝で、顔だけ横を向けて寝ている
- 骨盤や背骨がゆがんでいる
- 女性である
- 小顔である
- 小さい頃から柔らかいものばかり食べている
対処
逆に言えば、これらのチェック項目に該当しないようにすれば、顎関節症の発症率を低下させたり、悪化を防いだりすることが出来ます。
チェック項目の内最後の三つに関しては今更どうしようもありませんが、その他の項目については、改善の余地があります。
該当項目を0個にするのはしんどいですが、できそうなものから改善していけば、確実に発症率を低下させていくことができます。
噛み合わせや噛みしめ、歯ぎしりなどについては歯科医に相談されるのがよいでしょう。
無意識の癖についても、マウスピースの着用などで緩和されることがあります。
寝方や起きているときの癖については、ハッと気付いたときに治していくだけでも、だんだん癖を修正していくことができるので、根気強く取り組みましょう。
仕事については、バイトくらいなら替えられますが、既に生計を為す業として行っている場合にはそう気軽にストレスのない力仕事のない仕事に転職できません。
ストレス解消法を見つけたり、噛みしめによる負担を減らすために咬合矯正をしたりして、少しでも負担を軽くしたいものです。
骨盤や背骨のゆがみは、整体や整形外科で治療しましょう。
これらは、顎関節症だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。
顎についての記事はこちらにもありますので、合わせてご覧ください。