目は通常、白目と黒目からなります。
しかし、結膜炎などに罹ると白眼は赤く充血し、「赤目と黒目」に変わってしまいますね。
そんな白眼、黄色くなることもあります。
それ一体なんのサインなのでしょうか?
白目が黄色い!?
白目が黄色い、と聞くとまず思い浮かぶのが、黄疸(おうだん)ですね。
黄疸とは、ビリルビンという色素が増加することによって引き起こされます。
ビリルビンは、赤血球が壊れるなどすると、中にあるヘモグロビンという物質が変化し、作られます。
この黄疸がよく現れるのが、肝臓や胆嚢を病んでしまった場合です。
肝臓は代謝機能を有し、通常はビリルビンが生成されても、肝臓で代謝されるため、たまることはありません。
しかし、肝臓を病んでしまうと、これが滞るため、ビリルビンがどんどん溜まり、黄色っぽく見えるようになってしまう、というわけです。
アルコールを多飲される方は特に、肝臓を壊しやすいと言われていますので、お酒好きな方はご用心くださいませ。
具体的な病名としては、肝炎、肝硬変、肝がん、肝内胆汁鬱帯症、閉塞性黄疸(腫瘍などにより胆道が塞がれてしまう)などがあります。
また、溶血性貧血でも黄疸が出ますし、人によっては体質的に黄疸が出やすい人もいます。
子どもや老人などでも、「放っておいても問題のない黄疸」が出ることがあります。
病気としての黄疸が現れている場合には、「全身の疲労感、皮膚も黄色っぽくなる、風邪の諸症状」などが合わせて見られることが多いです。
特に、皮膚が黄色っぽく見えるという点については、明らかに皮膚が黄色い状態までになっていると、病状は相当進んでいる、ということになりますので、即刻受診してください。
診療科としては、やはり最も確率の高い肝臓・胆嚢系の疾病を疑うため、内科・消化器内科などを受診するとよいでしょう。
採血や画像診断などにより、検査できますので、早めの受診をオススメします。
目に黄色い斑点!?
黄疸は、白目全体が黄色い、という症状でしたが、それとは別に、白目の一部だけ黄色い、という症状もあります。
そんな病気の代表格が、「瞼裂斑(けんれつはん)」です。
瞼裂斑とは、黒目の横に、黄色い斑ができる病気です。
黄色い斑は、ときに隆起し、できもののようになることもあります。
基本的には良性で、放っておいてもよい病気ですが、目の違和感や外見上気になる場合には、手術等も可能です。
黄斑は、加齢によって出てきやすくなるほか、コンタクトレンズ使用者でも出やすくなる傾向があります。
心配な方は、眼科を受診してみるとよいでしょう。
瞼裂斑については、どんなできものなのか載っていますので、下記動画もご参照下さい。
目ではなく、視界が黄色くなった
普段見ている景色が、ある日、黄色がかっているように感じる・・・。
そんな方は、サントニン中毒かもしれません。
サントニンとは、回虫(お腹に住む寄生虫)を駆除する薬です。
但し、昨今の日本では、そもそも回虫などの寄生虫が出る頻度が少ないため、ほとんど使われることのない薬と言えます。
また、黄疸の場合でも、白目が黄色い他に、視界が黄色くなる場合があります。
或いは、黄視症という病気もあります。
これは、ストレスなどにより、一時的に視界が黄色く見える、という病気です。
サントニンを服用した覚えもないのに視界が黄色くなった場合には、光の加減でそう見えていることもあるため、その点を確認した上で病院を受診しましょう。
診療科は内科や心療内科となりますが、最初はまず眼科に行くのが無難でしょう。