電子レンジで温めすぎてお皿が熱くなりすぎた時や、料理をしている時にフライパンにふっとフライパンに触れてしまったり、揚げ物をしていて油がはねたり。
やけどをしてしまうことありますよね。
軽度の場合はまだよいのですが、熱湯を浴びてしまった、火をたくさん浴びてしまったりと、重症のやけどを負ってしまった時は大変です。
やけどは、初めの応急処置が大切と言いますので、やけどの対処法や覚えておいてほしいことをご紹介したいと思います。
やけどにもレベル(深さ)がある
Ⅰ度は皮膚の表皮を損傷してしまった場合です。
ヒリヒリして赤くなり、一時的に色素沈着しますが自然に治り後は残りません。
日焼けもⅠ度のやけどに該当します。
Ⅱ度は皮膚の表皮より深い真皮まで損傷している場合です。
真皮の損傷具合によりさらに浅達性と深達性と分かれますが、
浅達性は症状としては赤く腫れ、水ぶくれができ、痛みが強いです。
ですがやけど跡は残りにくくあまり残らない事が多いです。
深達性の場合は症状はあまり変わりませんが、痛みが軽く、やけど跡が残りやすいのが違う所です。
Ⅲ度になると、皮膚の全層が損傷した状態です。
痛覚が失われてしまうので痛みはなく、肌の表面は壊死している事もあります。
水ぶくれはできません。
やけどの跡はハッキリと残り、ケロイド状になることもあります。
皮膚が引っ張られる感覚やひどい時には機能障害が起こる場合もあります。
このようにひどい状態にならないためにも、やけどをした場合にはすぐに応急処置をして落ち着いたら病院へ受診します。
やけどの応急処置
衣服を着ている部分にやけどを負ってしまったら服を無理に脱ぐと、皮膚も一緒に剥がれてしまう事もあるので、着たままで冷やすようにします。
基本的にやけどした箇所に水道水を出したままで冷やすのですが、頭や顔などはシャワーを使って水をかけ続けます。
目や耳など流水がかけられないような箇所は保冷剤や氷を必ずタオルにくるんで(凍傷になるのを防ぐため)やけどの箇所に当てて冷やします。
全身のやけどの場合は、水をためた浴槽の中につけたり、水に浸したタオルなどで体を包むようにして冷やします。
全身を冷やす時には、低温症にならないように注意しながら様子を見るようにします。
冷やす時間
症状によって若干違いがあるようですが、10分~20分、長くて30分ほど冷やせばいいみたいです。
冷やすことには、熱による皮膚の損傷の変化を防ぐためと、鎮痛のための意味があるそうです。
見た目以上に損傷がひどい場合があるので、十分に冷やした後は、皮膚科や形成外科へ受診するようにします。
冷やすのは冷えピタでも良い?
やけどをした場合は流水で冷やしていきますが、冷えピタやシップでも大丈夫なのでしょうか。
実は、これは大きな間違いで、冷えピタをやけどの患部に貼って済ませてしまうと、冷えピタが傷口に密着してしまい、はずす時に一緒に皮膚も剥がれてしまったり、水泡になっていたりします。
冷えピタだけでなく、シップや冷却シートでも同じです。
これはやけどだけでなく、ケガでも同じで、傷口に冷えピタやシップを貼る事は状態を悪化させることもあり、また効果がないので厳禁です。
冷やす以外の対処法は?
湿潤療法と言われるものです。
傷口を乾燥させずに、ずっと湿らせた状態で傷を再生させる治療法です。
やけどした箇所を水道水で5分~10分ほど冷やし、消毒液はつけずに、ワセリンやオリーブオイルなどを塗って、被覆材やラップなどで傷口を覆って固定させ、そのまま放置するという治療法です。
乾燥させる治療法は、ガーゼなどの付け替え時に、痛い上に、皮膚が一緒に剥がれて治りが遅くなり、跡が残りやすいということから、この方法が考案されたそうです。
家庭でもできる治療法ですが、よほどの軽度の火傷以外は、病院で医師の指導のもと湿潤治療していった方がいいでしょう。
やけどは間違った方法で対処すると、跡が残ったり、傷が盛り上がったりします。
まず、「洗う、冷やす」の対処法をしっかりと行う事がとても大事です。
万が一の時に対処できるようにしっかり覚えておきたいですね。
湿潤療法の手順が詳しく紹介されています。