大人の嘔吐でよくイメージされるのは黄色ではないでしょうか。
赤ちゃんであればミルクを飲んだ直後の嘔吐が多いことから白色を連想されるかもしれません。
しかし予想に反した色、たとえば褐色や黒っぽい色などの嘔吐物の場合はなにか病気がかくれているのでは?胆汁と関係があるの?と不安になりますね。
また初めてのお子さんを育てていらっしゃるお母さんは赤ちゃんの嘔吐の色にびっくりしてしまうこともあるでしょう。
ではこの嘔吐の色、どういったこところを基準にして見ればいいのでしょうか。
嘔吐したらおかしな色が!嘔吐の色は普通何色なの?
嘔吐のことを医療的には体から排出されるものとして、下痢と合わせて吐瀉物(としゃぶつ)と呼びます。
未消化の食べ物や水分が含まれている嘔吐は黄色、胃酸や水分のみの場合は黄色・黄緑色・白濁色がよくみられるとしています。
また胆汁が混じった場合は緑色や茶色味をおび、血液が混じった場合は褐色や黒色になるそうです。
直前に食べたものなどに大きく左右されますので一概にこのとおりとはいきませんが、これらが嘔吐の色で判断できる大まかな区分となります。
嘔吐が緑色や茶色になる原因、胆汁との関係
嘔吐の色が黄色っぽいものではなく、また食べたものとは関係なく緑色や茶色だった場合、やはり連想するのは胆汁でしょう。
胆汁とは肝臓から分泌される液体で、作られたときは黄褐色をしています。
最終的には十二指腸に送られ消化を助ける働きをするのですが、これが逆流して胃に入ってしまい胃炎を引き起こすことがあります。
これが食道にまで上がってくると胃食道逆流症とよばれる症状にまで悪化してしまうことがあるのですが、この場合の嘔吐物は緑色に近いものとなり、食道の炎症などにより血が混じると茶色や褐色になるようです。
こういった症状は主に加齢や生活習慣によるものとされていますが、新生児にも同様の症状がみられる場合があります。
この場合は胆汁性嘔吐とよび、腸が正常に機能せず場合によっては重症化する恐れがあるので専門機関への受診が必要となります。
赤ちゃんの嘔吐物の色は普通何色?その理由は?
ここではまだ離乳食の始まっていないミルクや水分だけを摂取しているお子さんを「赤ちゃん」としますが、この時期の赤ちゃんは胃の機能はまだ完全ではありません。
授乳後のゲップがうまく出なかったという理由だけでも嘔吐してしまうことは珍しくありません。
よくある嘔吐はミルクを飲んだ直後なので白に近いヨーグルトのようなものです。
これが黄色のものなら胃液の可能性が、また緑色なら胆汁が疑われます。
インターネットや育児雑誌などでさまざまな情報が流れ、どの程度の嘔吐なら心配したほうがいいのか判断に困ることも多いですね。
しかし赤ちゃんにも個人差がありますので、大切なのは普段接している親の直観です。
「普段とは違うな」と感じたら念のためかかりつけの小児科で受診をしましょう。
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