ふと、ペンで文字を書こうとした時、包丁で何かを切ろうとした時、うまくできない、なんてことありませんか?
手にうまく力が入らずに、文字を書こうとしてもうまくかけなかったり震えてしまったり、しまいにはペンを落してしまったり…。
急にこんな症状に襲われたらびっくりしますよね。
手に力が入らないと言っても度合いは様々で、ペンを握りにくいという程度のものもあれば、手足がだらんとして倒れそうになってしまう、と言った症状まであります。
一体どのような症状が一番当てはまるのか、緊急性があるのか、無いのか。
今回は、これらのことを調べてみました。
手に力が入らない、原因は?どうすれば良いの?
まずは手を握ったり開いたりしてみましょう。
その動作はできますか?
頭ははっきりとしていますか?
動かないのは手だけですか?
痛みはありますか?
いろいろなことを確認してみましょう。
手の使い過ぎ、腱鞘炎、神経の麻痺
手をあまりに使いすぎると、まったく力が入らなくなってしまいます。
私は趣味で絵を描くのですが、作業に追われている時は半日くらいペンを握りっぱなしなこともあります。
すると、ペンは握れるのですが、他のものがうまく握れなくなったり、腕が痛くてどうしようも無くなったりします。
これが慢性的になり、酷くなると腱鞘炎になります。
強い痛みを伴い、手を動かす動作が制限されます。
包丁で大量に毎日切り物をする大きな厨房やレストランの調理師さんや、漫画家さんやイラストレーターさんなどペンを持つ事を生業としている人に腱鞘炎はとても多いです。
酷いと、カップを持って水を飲むのすら困難になります。
また、稀ですが腕の神経が麻痺してしまい、動かしにくい状態になってしまうという病気もあります。
定期的に、整形外科を受診して、治療しましょう。
ストレス、自律神経の異常、うつ病
仕事や勉強のストレス、人間関係の悩みから、女性特有の生理中や前後のホルモンバランス、妊娠、更年期障害など、さまざまな原因が考えられるストレスや自律神経の乱れ。
これらが原因で力が入らなくなってしまう事があります。
うつ病もなんらかの理由で強いストレスを感じている人が多くかかる病気ですので、手足が重くなり、身体全体も重く、何をするにも億劫になってきたら注意が必要です。
近年のうつ病の場合は、いつも気分が沈んでいるわけでは無く、躁鬱をくりかえすのも特徴です。
もし、手に力が入らず不便を感じているのに、整形外科や脳神経外科で検査してもらっても何も原因がわからない…という場合は、心療内科や精神科に行ってみると良いでしょう。
しかし、ストレスは生きているとどこにでも転がっているもの。
ストレスが無い、という人は滅多にいません。
なので、手に異常を感じても、どうせストレスかな?と放っておいてしまう人も多いですが、あくまでこれは、検査の結果何も異常が出なかった人の場合ですので、まずは、整形外科や脳神経外科で、間違いなく脳や神経に異常が無い事を調べましょう。
脳卒中
脳出血や、脳梗塞などをこう呼びます。
脳の血管から出血し、脳を圧迫することで、神経の伝達がうまく行かず、手足をうまく動かせなくなります。
この場合、身体全体がぎこちなく感じることもあれば、指一本に違和感や痛みを感じるという場合もあります。
酷い時は、身体全体に力が入らなくなり、倒れてしまいます。
重い後遺症が残ったり、そのまま亡くなってしまうケースも少なくない怖い病気です。
まずは脳ドックを定期的に受けて、脳の血管に異常が無いかどうか調べましょう。
手に違和感を感じ、整形外科で異常が無いと診断された場合は、脳神経外科へ行ってみましょう。
栄養バランスの乱れ
カリウムやマグネシウムなどのミネラルのバランスが崩れても手足に力が入らなくなることがあります。
過剰摂取で起こる場合が多いですので、栄養補助食品やダイエット食品などのサプリメントも、飲めば飲むだけ効くわけではありませんので、用法用量を守って正しく使いましょう。
中には命にかかわる場合も!ストレスだと思わずにまずは病院へ
いかがでしたか?
手に力が入らない、というのは外科的なもの、栄養的なもの、病的なものとさまざまは可能性があります。
ストレスが非常に多い場合でも、どうせストレスだろうと思わずに、怖い病気がかくれている可能性もありますので、症状が一番近いと感じられた状態に相応しい科から受診しましょう。