肺に水が溜まっている。
このような症状は、どんな時に見られるのでしょうか。
そんな場所に水が溜まるなんて…それだけで大変な病気であることは容易に想像がついてしまって、一体どうすれば良いかわからなくなってしまうでしょう。
どんな病気なのか、辛くは無いのか、治療はどのくらいかかるのか、そもそも治るのか…。
そこまで馴染みの無い症状なだけに不安ばかりが押し寄せてきますよね。
肺に水が溜まってしまう病気は「肺水腫」と呼ばれます。
肺炎を伴う場合もありますし、肺炎で水が溜まることもあります。
この肺水腫、一体どのような治療がおこなわれるのか、果たして回復するのか、それらについて調べてみました。
肺水腫はどんなものがある?
肺水腫の種類は大きくわけて二つあります。
静水圧性
肺にある毛細血管静水圧が上昇し、液体が漏れ出す症状です。
肺水腫のほとんどが、この静水圧性に分類されます。
心臓の由来のものが多く、心原性肺水腫とも呼ばれています。
透過性亢進型
急性呼吸窮迫症候群とも呼ばれていて、誤嚥や肺炎、敗血病や外傷、膵臓炎、高山病など原因はさまざまです。
このように、肺由来の病気だけでは無く、様々な病気が原因疾患としてあります。
心臓病や誤嚥性肺炎は、高齢の方も多く、肺水腫を患っている方は高齢の方の割合がとても多いです。
初期症状はある?症状はどんなもの?治療法は?
肺水腫は、その多くに原因疾患が存在しますので、その病気によって初期症状は様々です。
しかし、元々、持病として何かしらの病気を持っている、特に心臓を患っている方は、以下の症状が出てくる事があれば、注意が必要です。
肺水腫の初期症状としては、睡眠中の呼吸が困難なことが初期症状として現われることが多いです。
寝ている時に苦しくなり、ゼーゼーと呼吸音がします。
気管支喘息と似た症状をおこし、わかりにくくもあるので、決して自身で判断せず、病院の診断を受けましょう。
初期の頃は、夜中苦しくても朝にはおさまることがほとんどで、つい放っておいてしまいがちです。
段々と、苦しく感じる時に脈拍、呼吸数が増加、血痰などが出たり、下肢のむくみなども現れてきます。
さらに進行すると、皮膚や唇が紫色になるチアノーゼをおこし、ショック状態になることもあります。
治療法は?
まずは原発の病気がありますので、そちらの治療を行います。
治療方法は、病気によりさまざまですので、割愛します。
投薬を行い、血中酸素濃度を上げていきます。
時には、人工呼吸器をつけて生活することになる場合もあります。
原発が心臓病など、原因によっては、とても治りにくい病気で、一度なると再発する可能性がある病気でもあります。
予防法はある?
まずは、原発性の病気を予防する事が第一であり、普段の食生活や生活習慣を大切にしましょう。
もし、肺炎などに罹ってしまったら、原発性の病気を初期に治療する事は肺水腫の予防にも繋がりますので、咳と高熱があるようならば、即病院へ行きましょう。
高い山の気圧の変化で起こる高山病は、肺水腫の原因になり得ますので、そのような場所へ行き場合は必ず専門家や熟練者の話を聞き、しっかりと対策をしてから登りましょう。
元々心臓に病気を持っている人は特に注意が必要ですので、毎回の通院時に、どんな小さなことでも、気になった事は医師に伝えて行きましょう。
本人は気付かなくとも、医師はそれに気付く場合もあります。
夜中息が苦しい、ゼーゼー音がする、そんな時はすぐ病院へ
夜中の呼吸のしにくさが、一番、自覚しやすい初期症状でもあります。
特に高齢の御家族がいらっしゃる場合は、なかなか病院へ足を運ばないことも多いでしょうが、気をつけて見ていてあげて、もしおかしいと持ったならば医師に相談するようにしてください。
肺水腫でなくとも、気管支ぜんそくを起こしている可能性もあります。
病気は、そのほとんどが、初期に治療することが予後にも関わります。
少しでもおかしさを感じたら、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。