夏が近づくと毎年のように感染例が報告される手足口病。
病名はとても有名なので知らない方は少ないかと思うのですが、では具体的にはどのような病気でどこから感染するのでしょうか。
その感染経路や大人・子供での対応、症状の違いについて考えてみます。
手足口病ってどんな病気?ウイルスなどで感染するの?
手足口病とは簡潔に説明しますとウイルス性の感染症です。
お子様が感染する場合がほとんどなのですが、軽い発熱から始まり手や足または口の中に水泡上の発疹ができます。
症状が見られてから数日で快方へ向かうとされ、感染症の中では比較的症状の軽い病気として分類されています。
感染源となるウイルスの代表例とされているのが、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスですがこの他にも原因となるウイルスが数種類あるとされています。
大人でも感染する?犬や猫を通してうつることはあるの?
赤ちゃんから幼児にかけて主にお子さんが感染することの多い病気なのですが、大人も感染します。
幼稚園や保育園の職員、または診察で対応した医師・看護師などが感染することもありますし、ご自身のお子さんを看病しているお母さんが感染することもあります。
また犬や猫などのペットを通して感染することがあるのか、についてですがこれは完全に否定することはできません。
手足口病のウイルスは接触することでも感染しますので、感染者がペットに触れた際にウイルスが付着してそのままの状態で別の方がペットに触れれば感染する可能性はあるでしょう。
食べ物や温泉、お風呂、トイレなどで感染しないためのポイントは?大人と子供で違うの?
手足口病の感染経路は大きく分けて接触感染・飛沫感染・糞口感染です。
お風呂やトイレ、またプールなどは接触の機会が多く唾液や排泄物に間接的に触れてしまう危険性があります。
感染者がいるということがわかっている場合は共用をなるべく避け、やむを得ない場合は使用後のうがい手洗いを徹底することで予防します。
また感染しているお子さんの食べ残しなどはウイルスが残っている確率が高いので口にしてはいけません。
タオルの共用は感染の原因となりますので、集団生活の中においてはティッシュや使い捨てタオルで代用します。
こういった基本的な対応は年齢によってかわることはありませんので、大人でも子供でも同じような予防策となります。
それでも手足口病にかかってしまった場合
この病気自体が比較的症状の軽いものとされ、直接ウイルスに作用する薬はないことから多くの場合は安静にして体力の回復とともに改善を待つこととなります。
ただまれに症状が重くなり高熱による髄膜炎など危険な病気へと進行する場合があるので、その際は専門機関を受診し指示を仰ぐこととなります。
高熱やけいれん、おもい頭痛などの症状がみられる場合は年齢に関係なく医療機関に相談しましょう。