骨肉腫と言う病気を知っていますか?
近年では、ドラマや小説などで取り上げられることも多く、耳にしたことがある人は多いでしょう。
骨肉腫とは、読んで字のごとく骨の癌です。
若い人が感染しているイメージが強くあると思いますが、実際、発症する部分によっては10~20代に好発すると言われています。
では、この骨肉腫、一体どうやって発見すれば良いのでしょう。
非常に生存率が低いような印象のある骨肉腫ですが、どんな癌でも早期発見が治療の鍵となります。
おかしいなと思ったら、すぐに医師に相談できるよう、初期症状を知りましょう。
今回は、この骨肉腫の初期症状について調べてみました。
骨肉腫とは?どんな病気?
骨肉腫とは、骨の癌です。
若い世代に多く、その70%程度が、10~20代で、男性の比率が多めです。
他にも、骨にできる癌は、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫などが存在しますが、この骨肉腫は、骨にできる癌の半数をしめています。
骨を作る細胞が癌化することによっておこり、変異した造骨細胞から、腫瘍骨と呼ばれる骨が作られます。
日本では稀な癌ではあり、年間200人発見されます。
肘や膝など、関節部分に多く発症し、膝に最も多く発症します。
骨肉腫は治すことができるの?
1~2週間でかなりの大きさまで癌が進行してしまうこともあり、そのほとんどが転移してしまう、さらに若い世代が命を落すことも多いことから、不治の病のイメージがありますが、現在では、抗ガン剤での治療が、かなり進化していますので、不治の病というわけではありません。
若いと癌の進行が早い、と言われることもありますが、確かに年配の方が進行が遅いのは事実ですが、実は癌の種類によってはそうでもないものもあり、子どもでも進行までかなり時間がかかるものもあります。
若い世代でかかりやすい骨肉腫が、かつては1~2週間ほどで命を落す病であったため、そのイメージが強いのかもしれないと、私は思っています。
現代では、転移前に治療することができれば、50%以上の確率で助かる事ができます。
治療によっては、手足を切断しなければいけないイメージの強い病気ですが、現代では、手足の切断が必要無い場合も多く、手足の切断の必要が無い場合の5年生存率は70%に上っています。
早期発見し、適切な治療を受ける事ができれば、助かる確率は決して低く無い病気です。
初期症状はどんなものがあるの?
骨肉腫の初期症状として、最も多いのが「骨の痛み」です。
しかし、骨の痛みと言っても、初期の場合は、顔を顰めるほどの苦痛…というわけでは無く、運動時にほんの少し、痛むかな?と疑問に思う程度のものです。
それが、徐々に進行すると、関節が動かしにくくなり、ズキズキと強い痛みがしてきます。
患部が熱を持ち、腫れが出てきます。
さらに進行すると、関節を動かすとかなりの痛みを伴い、骨がもろくなってしまうために骨折することもあります。
診断は、画像診断で比較的簡単にわかりますので、特別負荷をかけるような事をしていないのに痛みを感じると言う場合は、整形外科を受診して見ると良いでしょう。
その後、2年以内にほとんどの確率で転移します。
最も転移しやすいのは肺と言われています。
治療法は?
骨肉腫の治療では、必ず癌の部分を外科手術で切除することが必要です。
化学療法で、抗ガン剤によって癌部分を小さくし、切除していく場合もあります。
上にも書いた通り、このことで、骨肉腫の治療は、四肢を切断するイメージがありますが、最近では骨の移植などにより、四肢を切断しなくて済む方法もかなり進んでいます。
また人口骨なども使い、なるべく切断と言う選択肢を少なくしています。
どうしても、という場合には切断することも考えられますが、最近では、義肢の発達も進んでおりますので、すぐに手配することができるそうです。
ちょっと痛いな、そう思ったらすぐ受診を!
治る確率が上がったとは言え、まだまだ癌の中では生存率が高い方とは言えない癌です。
初期に発見する事が、治すうえでとても重要になってきます。
また、若い方に好発するため、このくらいの痛みと痩せ我慢してしまい、見逃してしまうケースもあります。
何かあれば、何かの病気である可能性もありますので、我慢せずにすぐに病院へ行くのが良いでしょう。