子どものころは良く見られた高熱、大人になってからだと、より辛く感じられますよね。
そもそも高い熱を出すということ自体が珍しくなってくるものです。
最近だと、冬には職場や学校で誰かしら感染するくらい流行する、インフルエンザで苦しんだ経験がある人も多いでしょう。
私も、慣れない高熱に数日苦しんだ記憶があります。
しかし、そんな高熱も、早ければ一晩、長くても三日程度でひいてしまうのが普通ですが、中には、何週間も高熱が続くと言う場合があります。
微熱では無く、38度を超える高熱が続くような状況は、それだけで命の危険がある場合がありますので、早急に対処が必要になります。
では、そこまで続く高熱には一体、どんな病気の可能性があるのでしょうか?
高熱が続く、原因は?
まずは、高熱が続くと言う事はそれだけで異常な事態だということを知りましょう。
もう、市販の薬を飲んで寝ていれば治る、という域を出ています。
すぐに病院へ行きましょう。
感染症
感染症と言っても種類は様々です。
しかし、中には数週間高熱が続く重いものもあります。
例えば腸チフスです。
全身の衰弱や、1ヶ月ほどの高熱が続く重い感染症です。
日本ではほとんどみられない病気ですので、一度、病院へ行っていても発見されにくい可能性もあります。
ただし、海外ではよくある病気ですので、最近、海外へ行った人、または家族や親しい友人が海外へ行っていた場合、その可能性は高まります。
その記録がある場合は、それを医師に伝えたうえでもう一度病院へ行きましょう。
また、何らかの感染症が原因で、肺炎や気管支炎、扁桃腺炎などを発症してしまっている場合も高熱が続くことが考えられます。
咳や喉の痛みが特徴です。
こちらも、場合によっては入院での治療が必要になる、命に関わる病気ですので、一度病院へ行った場合でも必ずもう一度行きましょう。
髄膜炎、脳炎
激しい頭痛がある場合は、これが疑われます。
特に有名なのが、インフルエンザを発症した時に起こる髄膜炎や脳炎です。
他の病気でも起こり得ますが、特に高熱が出る病気ですと、頭痛を併発することは珍しいことでは無いので、きっとこの病気が収まれば治るはずだと思いがちですが、もし脳炎や髄膜炎を発症している場合、そのままにしていくと命に関わります。
2~3日経っても高熱が続き、あまりに酷い頭痛がある場合は、念の為病院へもう一度行っても良いかもしれません。
手遅れになる前に、もしかしたら、の可能性は減らしておいた方が良いでしょう。
膠原病
皮膚や臓器に炎症が起こる病気です。
最も有名なものがリウマチ熱です。
A群連鎖球菌に感染後、発症する全身化膿疾患で、感染症とは少し違います。
原因は不明ですが、自己免疫機能が関係していると言われています。
1週間以上続く高熱が特徴です。
まずは、原因である感染症の段階で、ほとんどの場合、病院を受診していると思いますが、こちらはまた違う病気ですので、もう一度、熱が下がらない旨を伝えて受診しましょう。
悪性腫瘍
じわじわと無症状のままに体に広がって行くイメージの悪性腫瘍ですが、高熱を出すものもあります。
もちろん、癌ですので、熱さましでどうにかなるものでも、安静にして治るものでもありません。
急性骨髄性白血病などは良く知られていると思います。
非常に進行が早い為に、急に症状が出る為、発熱する場合があります。
これらは、精密検査をしなければわかりませんので、症状の特徴を説明しましょう。
その他の病気
虫垂炎、腹膜炎、子宮内膜症など下腹部の痛みを伴うものや、腎盂炎などの病気でも高熱は考えられます。
他にもさまざまが可能性が隠れていますが、いずれも放って置くと命に関わりますので、必ず受診しましょう。
高熱が続くのはそれだけで異常事態!すぐに病院へ!
上でも説明しましたが、高熱が続くということはそれだけで異常事態です。
発熱とは、体内に入ってきた外敵を殺そうとする免疫反応から起こります。
その発熱がいつまでも続くと言う事は、原因であるその何かがまったく排除できていない、もしくは免疫が別の方向に働いてしまっているということです。
いずれにせよ、重い病気ですので、放っておけばそのまま命を落す病気も少なくありません。
そしてこれらは、一度の診断では判明しにくいという特徴もあります。
一度病院へ行ったのに…などと思う必要はまったくありませんので、すぐに病院を受診しましょう。