記憶喪失、と聞くとまず、ドラマや小説など、創作の中の世界が思い出されませんか?
事故や精神的なショックをきっかけに、記憶を無くしてしまう、そんなストーリーをよく見かけますよね。
では、現実に記憶を無くすとはどういう状況なのでしょうか?
家族や友人のことも忘れてしまうのか、自分の名前も忘れてしまうのか、または、どういうきっかけで起こりやすいのか。
今回は、記憶喪失の原因と症状の違いについて調べてみました。
記憶喪失の種類とは?
一過性と慢性の違い
まずは、記憶喪失も一過性のものと慢性のものがあります。
概ね1ヶ月以内のものを一過性と呼び、1ヶ月以上継続したものを慢性と呼びます。
一過性の場合は脳の中の海馬と呼ばれる部分が血流障害を起こすことだと言われており、突然記憶が飛んだし、無くなったりしますが、意識ははっきりしている場合が多いです。
記憶喪失の症状の種類
まず、記憶喪失と言っても、症状は一つではありません。
一部記憶が飛んでしまうもの、昔の記憶は思い出せるもの、昔の記憶を無くすもの、新しい記憶が刻まれないもの、一部限定的な記憶のみが思い出せないものなどさまざまあります。
原因や、ショックの大きさ、種類によっても異なります。
つまり、同じ、精神的ショックが原因でも、人によって症状が異なることが多くあるのです。
記憶喪失の原因と症状
《脳の障害、外的ショックの事故による記憶喪失》
記憶を司る部分が、物理的に壊されてしまうので、記憶がかける、または破壊された部分によっては新たな記憶を取りこめないというケースがあります。
脳梗塞などで血管が詰まっていても、記憶障害がみられるケースもあります。
また、短期的に記憶が失われるというケースも多く、時間と共に徐々に思い出してくることも考えられます。
この場合、原因が外的なものなので、外的ショックの程度や場所、精神的ショックが同時に重なっているかなどによって、さまざまな症状が考えられます。
精神的ショックによるもの
事故や事件を目撃した、またはその他にも大きな精神的ショックを一度に受けた場合、記憶に障害が残る場合があります。
前後の記憶が抜けてしまったり、一時的にすべて忘れてしまう場合もあるようです。
所謂、トラウマと呼ばれるもので、その原因に関係するものが飛んでしまうこともあります。
精神的ショックの場合、その大きさや、個人がそれをショックと感じる程度よって症状は大きく異なり、一概に症状を断定する事はできません。
記憶障害の中で解離性健忘の中では一般的とされる、解離性障害も、精神的ショックが原因で起こる事が多いです。
カウンセリングや、時には漢方薬などで効果があることがあります。
精神科など専門医の指示に従いましょう。
認知症
所謂アルツハイマー型の認知症に、記憶障害は多く見られます。
初期段階で、物忘れが出てきます。
年配の方や、そうでない方でも、軽い物忘れは日常茶飯事なので放置してしまいがちですが、大きな特徴としては、忘れたことを忘れていることです。
あ、これを忘れていた、と思い出すこともなく、そのまま忘れたことすら忘れています。
次に、過去と現在が混同し、近い記憶から無くなっていきます。
一番わかりやすい原因としては、家電の使い方を忘れる、というものがあります。
文字を書く、話をするなどは忘れませんが、何かの使い方、そして進行すると、家族のことも思い出せなくなります、孫を子どもと勘違いしたり、子どもの配偶者など最近身内になった人から忘れていきます。
薬で進行を遅らせることはできますので、適切な治療を受けて行きましょう。
また、年配の方ばかりがかかる病気ではありません。
若年性のものも増えてきますので、身近な人が、いつもと違うと感じたら注意して見ていきましょう。
記憶が無くなる、は何かのサイン、必ず病院へ
記憶が無くなる、ということはそれだけで大きな病気のサインであったり、何か体が大きなストレスを抱え、SOSをあげていることが多くあります。
もし、ストレスに心当たりが無いのならば、一度脳外科で相談して見るのも良いでしょう。
強いストレスに心当たりがあるのならば、心療内科や精神科を受診しましょう。