買い物に行くと買ってくるものを買わずに帰ってきてしまう。
冷蔵庫を開けて、さて?何をしようとしたのかしら?
テスト勉強が捗らない。
私って記憶力がない?
そんなことってありませんか?
実は、上記のことはとてもよくあることで、経験した事が無い、という人はほとんどいないでしょう。
しかし、症状によっては何か障害や病気が原因になっている場合があります。
最近記憶力が悪い、家族や友人に最近特におかしいと言われる事がある、などの症状がある人は特に要注意です。
記憶力が悪い原因について考えられる代表的なものを、今回は調べてみました。
記憶力が悪い、すぐに忘れてしまう、原因は?
まず、記憶障害と物忘れは基本的に違います。
そして、単純な物忘れくらいならば、誰にでもあることなので気にする事はありません。
人は、全てを覚えていられるものではありませんので、時には、何かを忘れることがあります。
ただし、危険な物忘れには傾向があります。
認知症
記憶障害は認知症、特にアルツハイマー痴呆症に多く見られます。
物忘れが多くなると、これを疑う人が多くいると思いますが、普通の物忘れとは特徴が異なります。
- 忘れていることを忘れる。
初期症状として見られます。
後から思い出して、物忘れが最近酷いと思う事もなく、忘れたことを忘れてしまうのです。
- 過去と現在が混同してくる
悪化してくると、現在と記憶が混同してきます。
家族の顔が曖昧になったり、家電の使い方がわからなくなったりします。
これらの症状が見えたら認知症の可能性が高いです。
快復させることは難しいですが、症状の進行を和らげる方法はありますので、早めに受診しましょう。
また、お年寄りの病気という印象も強いですが、若い方もなる病気です。
若年性健忘症
20~30代の若者に最近多い病気です。
人の話す事を理解するのが難しかったり、聞いた事をすぐに忘れてしまったりします。
以下の傾向があると、若年性健忘症である可能性が高いです。
- 一人でいる方が楽に感じる
- 言葉が思うように出ずに、友人との会話が続かない。
- マニュアルの通りのことしかできない
- 地図を見てもわからない
- 世の中の出来事に無関心でテレビを見ず、漫画や週刊誌が中心
- 人の意見に耳を貸さない
- 一つのことにしか集中できない
- 自分の考えが浮かばず、筋道をたてることができない。
このような傾向がある場合は、若年性健忘症になっている可能性が高いです。
- 原因は?
脳への刺激が減った事が原因とされています。
パソコンや携帯電話の機能に頼りきりになり、脳を使う機会が減っていることが原因と考えられています。
また、仕事に追われて自由時間が無い人にも多い病気とされています。
なるべくメモをとったり、自分で考えることを増やしたりと脳を使うようにしましょう。
早期治療で、治る病気です。
解離性障害
精神的ショックなどが原因で、記憶が飛んでしまったり、ある特定の記憶が無くなってしまう事があります。
精神的ショックの種類や、本人が受ける割合によって症状が変わってきますので一概にこの症状があるとは言えません。
- トラウマを抱えていてそれに関する記憶が認識されない
- 新しい情報が入ってこない、記憶ができない
- 精神的ショックを受けた前後の記憶が無い
- 過去の記憶がすべて無い
- すべての記憶が無い
などの症状があり、カウンセリングや漢方薬、時には催眠療法などを使って治療して行く必要があります。
物忘れと病気の違い、見極めて早めの治療を
記憶力が無い、物忘れが酷い。
そう思う事は誰しもが一度があると思いますが、その中でも危険なものとそうで無いものの区別は、自分自身よりも周囲が気付く事が多いと思います。
周囲に、最近おかしいと指摘されたら、病院を受診して見ても良いでしょう。
ストレスに心当たりがあるのなら精神科、無いのなら脳外科を受診してみましょう。