多重人格障害と言うものを知っていますか?
創作の中では、多重人格などとも表現されることがありますが、医療の場では、主に、解離性同一性障害と表現されることが多いです。
これは、イメージの通り、自分の人格が二つ以上あることを表します。
そんなことが現実にあるのかと思ってしまう方もいると思いますが、この病気に悩まされている人は世界中にいます。
今回は、この、解離性人格障害について、簡単なチェックや治療法を調べてみました。
解離性同一性障害はどうして起こる?
一般的に言われている原因は、幼少期の身体的、性的虐待により、発症するケースが多いとされています。
もちろん、精神疾患ですので、一概にこれだけが原因とは限りませんが、起こるきっかけとしては、辛いことを受ける自分と、受けていない自分の人格を分けてしまうことが原因ではないかとされています。
つまり、虐待を受けている時の自分を、他の人格としてしまうのです。
このため、他の人格が出ている時の記憶はすっかりと抜けてしまうのも特徴です。
解離性同一障害の特徴と簡易チェック
以下が、解離性同一障害の特徴です。
心当たりのある人は、自分が当てはまるものが無いかチェックしてみましょう。
当てはまるものが多いほど、可能性は高くなります。
- 数時間、数日、或いは数カ月の記憶が抜け落ちていることがある
- 自分が何かしている時に、それを傍観している気持ちになる
- 身に覚えの無い、買った覚えのないものが部屋にあることがある
- 趣味では無い服やアクセサリーを身に付けていることがある
- 気が付くと見知らぬ場所で人と一緒にいたことがある
- どこをどう歩いて来たか、どの順路を通ってきたのか思い出せない
- 話し声や物音が急に聞こえなくなる事がある
- 身に覚えの無い大きな怪我をしていることがある
- 怪我をしても、痛みを他人事のように感じ無くなったことがある
- 言った覚えの無い約束や、書いた覚えのない文章について友人や家族に責められたり指摘されたりすることがある
- 頭の中で声が聞こえることがある。
これらの事が頻繁にあり、周囲に指摘を受けたり、自分自身が異常だと感じたら一度病院へ言ってみても良いでしょう。
しかし、あくまで簡易チェックですので、これで多くチェックがついたからと言って必ずしも病気になっているとは限りませんし、逆にまったくないから平気、という事もありません。
自分自身、気になる事があるなら、一度、精神科を受診するのが良いでしょう。
治療法は?治るの?
治らない病気ではありませんが、精神疾患なので、薬で数日で治す、というわけにもいきません。
ゆっくりと確実にしていかなければとても難しい病気でもあります。
薬物療法
状況や、原因によって、薬物療法を行う場合があります。
主に、鬱状態が続く患者には抗うつ剤を、衝動性がある場合には少量の抗精神病薬の投与が行われます。
ちなみに、うつ状態になる患者も多い為、うつ病と診断が紛らわしくもあります。
精神療法
カウンセリングや催眠療法などを使って、精神療法を行っていくのが主な治療法としてあります。
本人が過去の体験を受け入れるように促す、夢と現実の曖昧な境界線に立っている状態から脱出させる、過去の自分を癒す、など、区切りをつけながら少しずつ行っていき快復させていきます。
時間はとてもかかりますが、本人はもちろん、周囲の協力も必要となるでしょう。
おかしいと思ったら精神科へ相談を
いかがでしたでしょうか?
多重人格障害というものは、有名ではありますが、現実に悩んでいる人がいることはあまり知られていない病気でもあります。
友人などの周囲の人間や、自分自身がおかしいと感じたら、悩む前に病院で相談して見ましょう。
なるべく早く治療に専念することが、病気を治す鍵にもなります。