ふと、夜中に目を覚ますと、隣で寝ている家族が、恋人がうなされている。
時々ならともかく、それが毎日ともなれば、心配になってしまいますよね。
また、寝言が酷かったり、叫んでしまって飛び起きてしまう、なんてことが続くと、寝不足になってしまいます。
なんとかしたいと思っても、ただ夢見が悪い、寝像が悪いだけ、などと思ってしまうと、なかなか、こんなことで病院へ行くのも…と思ってしまいますよね。
しかし、眠れないほどのうなされ方、他の人が気になるほどの寝言、そんな時は、病気の場合もあるのです。
今回は、夜中にうなされる原因について、主なものを調べてみました。
睡眠中にうなされる!原因は?病気?
強いストレスによる悪夢
まず、一番に思いつくのは、悪夢を見てしまっている、ということです。
では、そもそも、夢とはどうして見るのでしょうか?
まず、睡眠とは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に分けられます。
- レム睡眠
浅い眠り。脳は比較的活動していて、眼球に動きもある。
- ノンレム睡眠
深い眠りの状態、脳も眠っている。
実は、寝言は、レム睡眠でもノンレム睡眠でも見られるのですが、夢はレム睡眠の最中に見るものです。
夢は、自分の経験や寝る前に見たものに影響されます。
人の睡眠は、1~2時間程度のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されますので、例えば、好きな人や芸能人の夢が見たい!と思ったら、眠る前に雑誌を見たり、見たいもの想像したりして最初のレム睡眠のタイミングで就寝すれば、かなりの高確率で目的の夢が見れる、という実験の結果もあります。
さて、では、どうして悪夢を見てしまうのでしょう。
それは、ストレスが溜まっている状態が続いている場合が多いです。
仕事で、何かの〆切に追われている時、何か恐ろしいものに追いかけられる夢を見てしまったり、自分の想像する最低なことが起こってしまった(試験の当日に寝坊する、重大な忘れ物をする)などの夢を見ることがあります。
何か大きな原因になっている出来事があるならばわかりやすいのですが、そうではない場合、日常的に強いストレスに晒されていることもあります。
特に、毎日眠れない、昼間眠くなる、そして寝たとしても悪夢を見て起きる、などという行動が繰り返されている場合は、何らかの心身症やうつ病になりかけていることもありますので、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
心当たりがある場合は、心療内科や精神科でカウンセリングを受けると良いでしょう。
睡眠時無呼吸症候群
大きないびきをかいて寝ていますが、ふとした瞬間、呼吸が止まるのがわかります。
隣にいると、少しドキッとしてしまいます。
そして、呼吸を再開する時に、うめき声のような寝言を発することが多いです。
はっきりとした言葉ではなく、うめき声に近いことから苦しそうにも聞こえます。
低呼吸と無呼吸の二種類の状態がありますが、何れにせよ、寝ている時に酸欠状態になる為、脳が危機を感じて強制的に起きようとしますので、本人が無自覚なうちに寝不足になり、その結果、日中眠くなってしまうことが多いです。
睡眠時無呼吸症候群の原因としては
- のどについた脂肪
- 日本人特有の骨格
- 扁桃の肥大
などがあげられます。
高血圧や肥満、高血糖などさまざまな病気の原因となる可能性がありますで、早めに睡眠外来を受診しましょう。
レム睡眠行動障害
レム睡眠時に、突然大声を上げたり、バタバタと手足を動かして暴れたりする、などの行動を起こします。
50代以上の男性に多く発生し、原因は今のところはっきりとはわかっていません。
しかし、パーキソン病を患った人が、レム睡眠行動障害になった例が多く、神経系との関連も疑われています。
レム睡眠中ですので夢と連動していることが多く、サッカーをしていたつもりで手足を動かしていた、何かから逃げていたつもりだった、ダンスをしていたなど、夢と現実の行動が一致するのが特徴です。
夢を見ている最中に異常行動を起こすことが、夢遊病とは異なる点です。
早めに医療機関を受診しましょう。
睡眠外来を受診するのが一番良いでしょう。
睡眠中のできごとを一番知っている人に同行を
まず、病院へ行っても、寝ている状態のことですから自分でうまく説明できないこともあると思いますので、家族や恋人など、とにかく、一番近くで自分が寝ている姿を見ていた人、また、異常行動をした人に同行してもらうと、よりスムーズに治療に移れるとおもいますので、病院に行く場合はそれらのことを心掛けましょう。
睡眠中のできごとは、睡眠不足に繋がります。
睡眠不足が続くと言う事は、日中の集中力の妨げになることはもちろんのこと、肥満や高血圧、高血糖など、生活習慣病にも繋がります。
ので、より良い睡眠を取るために、おかしいなと感じたら、または家族などに指摘されたらなるべく早く病院へ行くようにしましょう。