手足口病にともなう発疹は痛みだけではなく激しいかゆみとなってあらわれる場合があります。
お子さんの場合は注意してもついかきむしってしまい、炎症を起こして悪化してしまうこともありますがこのかゆみはいつまで続くのでしょうか。
またかゆみが強い場合の効果的な対処法や直接作用する塗り薬はあるのでしょうか。
手足口病が原因のかゆみはいつまで続くのでしょうか。
そもそも手足口病の症状のあらわれかたは様々で、かかった方の体調や年齢などによってもかわってきます。
熱なしの症状もあれば、手だけ足だけと一部に発疹が限られるということもあります。
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発疹によるかゆみや痛みも、出る人と出ない人とがあります。
ただそういった症状の違いはあっても共通して言えることは、おおむね1週間程度でほとんどの症状が鎮静化していくということです。
かゆみだけが強い場合や、痛みとかゆみが混在している場合でもこのくらいの期間を目安に自然治癒していくと一般的に考えられえています。
効果的な対処法や塗り薬は?子供がかゆがる時はどうしたらいい?
手足口病の発疹・かゆみは外部からの刺激によって起こるものではなく、ウイルスが原因となっています。
そしてこのウイルスに直接作用する薬は現段階ではありませんので、あくまでも対処療法に頼ることとなります。
かゆみに対しての基本的な対処はまず冷やすことでしょう。
保冷剤や氷などを直接患部に触れないようタオル・ガーゼで巻くなどしてあてがいます。
大人の場合はこれでがまんできる場合もあるのですが、お子さんの場合なかなかそうはいきませんね。
そういった場合はかゆみ止めとして売られている市販の塗り薬を使用することもできます。
一般的に抗ヒスタミン剤とよばれているものがこれにあたり、かゆみが出ている部分に直接作用し一時的に症状を鎮静化します。
また虫さされなどに一時的に作用するかゆみ止めを使用するという方もいますね。
ただこれも対処療法でしかないので、それでかゆみが完全に収まるわけではありません。
引っ掻いて状態を悪くしないよう観察しながら、回数をわけて使用することとなります。
では皮膚の炎症などで処方されるステロイド剤を使用しても同じ効果があるのでしょうか。
ここでは外用薬としてのステロイド剤について言及しますが、ステロイド剤とは皮膚の炎症部分に作用する薬であり本来の目的はかゆみ止めではありません。
そしてもう一つの役割として免疫抑制という効果があります。
前述したように手足口病はウイルスが原因で発症します。
そして体の免疫がこのウイルスに打ち勝つことによって自然治癒していく病気でもあます。
ステロイド外用薬はこの「ウイルスに打ち勝つ」体の機能を抑制してしまう効果があるため、場合によっては症状が悪化し水泡の範囲が広がってしまうことがあります。
このようにたかが塗り薬、と思っても使いかた次第で症状を悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。
かゆみが強く冷やす程度ではとてもおさまらない、といった場合は大人であっても寝ている間に引っ掻いて症状を悪化させてしまうことがあります。
かゆみの症状が強い場合やどの市販薬を使っていいのか判断に困る場合は、専門の医療機関に相談することをおすすめします。