尿道カテーテルを知っている人は多いと思いますがどんな印象がありますか?
手術や病気で、立ち上がる事や動く事が困難、または、排尿が困難な場合に使用されるカテーテルです。
周囲に一人くらいは、使用した経験のある人がいるのではないでしょうか?
どうしても印象としては、痛い、というイメージが強いですよね。
それは事実なのでしょうか?
そして、どういう風に挿入されるのでしょうか?
今回は、尿道カテーテルを行う本人やその周囲の方へ、痛みや使用法について調べてみました。
尿道カテーテルを使用するのはどんな場合?
そもそも尿道カテーテルを使用する場合とは、どんな時なのでしょうか?
尿道カテーテルを一時的、または長期的に使用する理由は
- 前立腺肥大
- 末梢神経、脊髄の障害
- 麻酔などの影響で排尿が困難な場合
- 手術などで絶対安静の場合
- 残尿量の検査
などが上げられます。
若い人は特に、何らかの理由で、全身麻酔の手術を受けた時に一時的にカテーテルを挿入されたという人が多いのではないでしょうか?
挿入の仕方は?男性と女性で違う?
尿道カテーテルはどのように挿入されるのでしょうか?
男性と女性で少しずつ異なります。
男性の場合
男性の場合、昔はイソジンなどで消毒をしてから挿入を行っていましたが、近年ではそれらは意味が無いと言われていて、消毒無しで行われることも多いです。
- 陰茎を手で掴み、尿道を開く。
- 潤滑のゼリーをつけてカテーテルを挿入していく。
このゼリーには、痛みを緩和させる作用があります。
男性は、女性よりも尿道が長く、前立腺があるため挿入時に痛みを感じることが多い
女性の場合
女性の場合は、男性よりは挿入が簡単とされている。
痛みをまったく感じないとは言い切れないが、男性よりも楽に挿入できる人が多い。
女性は前立腺も無く、尿道も短いが、尿道口が男性よりも分かりにくく、肥満体の人は特に苦戦する。
充分に消毒する必要がある。
- 陰唇を開き、肛門に向かって消毒する。
- 潤滑剤を塗布して、少しずつ挿入する。
- 3~4cm挿入したら、潤滑剤をつけ、下向きに挿入する。
- 尿の流入を確認する。
男性女性、どちらの場合でも、尿が自然と出てくるまでカテーテルを挿入する。
この時、必ず尿が出てくることを確認する必要がある。
蓄尿バッグは、低い位置に設定し、床につかないように固定する。
途中、出血や、痛みを訴えることがあればその度に中止する必要があります。
痛みを覚えたら、必ず伝えましょう。
抜いた後に気を付ける事は?
カテーテルを抜いた後は、異物を挿入したわけですから、違和感や痛みは僅かに続きます。
しかし、そこまで長く痛みが続く場合は医師に相談しましょう。
また、しばらくは、すぐに排尿したくなったりとありますが、しばらくすると治ります。
痛みは強い?抜いたあとはいつまでも辛い?
一般的に、抜く時であっても女性より男性の方が、痛みが強いとされている。
特に、炎症が起こっていると、酷く痛みを感じる場合もあるようです。
しかし、これも注射と同じように、行う人の腕によってだいぶ痛みに差はあるようですので、元も子もない話ですが、運も関係あるかもしれません。
挿入する場合はリラックスして深呼吸を
いかがでしたでしょうか?
カテーテルの挿入が、どうしても異物を、本来、いれるべき場所では無い所に挿入するわけですから、痛みを伴うこともあります。
そこは、看護師さんの腕を信じるしかありません。
あとは、なるべくリラックスし、口で呼吸を繰り返すようにすると挿入しやすくなるようです。
カテーテルの挿入は、医師、看護師などの資格を持つ人と、充分に指導を受けた身内の方しか挿入できないことになっていますので、退院後に入れなければならないことになっても、指導を受けた本人以外は控えましょう。
誤って傷つけてしまうと炎症を起こしてしまう可能性もあります。