ふと鏡を見てみると、なんだか白目がおかしい・・・。
ぶよぶよしていて気持ち悪い・・・。
こんな感じで、このまま目が変になってしまうの!?と不安になります。
そんな経験はないでしょうか。
今回はそんな白目がぶよぶよしている状態について、みていきます。
目が腐ってる!?
初めて白目がぶよぶよ水ぶくれのようになってしまった人の中には、ひょっとしてこのように「このまま失明したら・・・」とか不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
まずはそんな人に落ち着いてこの記事を読んで頂きたいので、ここで誤解を解いておきましょう。
詳しくは後述しますが、白目がぶよぶよしているのは、白目部分を覆う結膜の下にリンパ液などが溜まるためです。
つまり、白目のごく外側で起こっている症状であり、とりあえずは視力に影響はありません。
何の病気?
では、いったいどのような病気になると、このように白目がぶよぶよになるのでしょうか?
結膜浮腫(けつまくふしゅ)
原因
目の表面には薄い膜があり、黒目の部分を覆っている膜を「角膜」、白目からまぶたの裏にかけて覆っている膜を「結膜」と呼びます。
この結膜には非常に細い血管が通っており、そこからリンパ液などの組織液が漏れ出すことがあります。
その漏れだした液が多いと、水ぶくれのようになってしまい、外見として「白目がぶよぶよしている」状態になります。
組織液が漏れ出す原因は、炎症、アレルギー、外的刺激による傷害(目をこするなど)、鬱血など様々ありますが、最も多く発生するのは、炎症やアレルギー、及びそれに伴い目をこすることによる傷害です。
症状と治療
症状としてはぶよぶよな見た目の他、異物感、かゆみなども起こることがあります。
ぶよぶよは比較的広範囲に起き、ひどいときはまぶたを閉じるのが難しいほど腫れることもあります。
治療としては、かゆみや腫れを抑えるための目薬が出されますが、大抵は自然治癒します。
症状がひどくない場合は、腫れを抑えるために患部を冷やすとよいでしょう。
自己判断で勝手な目薬を差すのはやめましょう。
数時間で症状はマシになるはずです。
まぶたをとじるのが難しいほどの腫れの場合や、一日経っても症状が改善しない場合、またはかゆみのせいで目をこすりたくて仕方ない場合などには、眼科受診をオススメします。
対策
毎年花粉症で目がかゆくなる人などは、事前に薬などで対策することによって、結膜浮腫を予防することもできます。
花粉症と言えば鼻炎、ということで市販の鼻炎薬で切り抜ける方も多いとは思いますが、目のかゆみが出る方は、アレグラなどの第2世代抗ヒスタミン薬をオススメします。
かゆみを引き起こすヒスタミンなどの物質を、そもそも身体の中で発現しにくくする「ケミカルメディエーター遊離抑制作用」があるため、目のかゆみに対してもある程度の予防効果が期待できます。
また、ドライアイでお悩みの方も、目が傷つきやすくなっているため、ドライアイを防ぐことにより結膜浮腫を予防することができます。
ドライアイの敵として挙げられるのがやはり、コンタクトレンズとパソコンなどの画面です。
なるべくコンタクトレンズは避けるのがよいでしょう。
特に、使い捨てコンタクトレンズの期限以上の使用は絶対に避けましょう。
結膜浮腫どころの騒ぎではなくなってしまいます。
パソコンに関しては、なるべく画面を見下ろすような形で仕事しましょう。
椅子の位置を上げるか、モニタの位置を下げる、ということです。
結膜嚢胞(けつまくのうほう)
結膜浮腫は、白目の比較的広範囲にできる「ぶよぶよ」でしたが、結膜嚢胞は白目やまぶたの裏にできる「ぶよ」です。
もう少し分かりやすく例えるなら、結膜浮腫が「蚊に刺されて搔きまくってぶよぶよになった状態」くらいの腫れだとすると、結膜嚢胞は「オデキや少し大きめのニキビ」のような腫れと言えます。
こちらもそこまで心配する必要はないのですが、自然治癒はほとんど望めないため、早めに眼科を受診するとよいでしょう。
治療としては、水ぶくれになった部分に針を刺して中の液体を流す、という方法がよくとられます。
注意するのは?
血が出ている場合や、浮腫が黒目にいきそうな場合には、早急に眼科を受診して下さい。