1歳くらいのお子さんが公園デビューするころにみられる手足のかぶれ。
砂遊びを始めたころによく感染するものとしては溶連菌感染症がありますが、これは初期症状として発熱がみられるので判断がつきやすいかと思います。
そういった特定の病気とは別にただ砂場などで遊んでいただけで手足がかぶれてしまうことがありますが、これはアレルギーによるものなのでしょうか。
また春先になると花粉症の症状と合わせて咳に悩まされる方も少なくありませんが、これも大陸から飛来する砂と関係があるのでしょうか。
そもそも砂アレルギーとはどんな症状なのでしょうか
砂アレルギーとよばれる症状は・砂かぶれ様皮膚炎・砂かぶれなどともよばれ、正確な病名があるわけではありません。
症状についてもこれとこれ、といった具合に断定されるものではなく実に多様です。
塩素アレルギーなどと同様にあらわれる症状は十人十色です。
お子さんの場合は砂や土に触れた個所に発疹などができてかゆくなる、といったものが多くみられます。
また大人の方やもともと喘息など気管支系に疾患を抱えた方の場合は、咳・鼻水・くしゃみなど粘膜に作用する症状としてあらわれる場合があります。
春先は地域によっては黄砂が多く飛来しますが、この頃に上記のような症状がみられることがありひどい場合は喘息発作を誘発してしまうこともあるようです。
砂アレルギーを引き起こす原因について
砂場でかぶれる等のアレルギー症状については、やはり砂に触れること自体が原因であると考えられます。
ただ砂にふくまれるどの成分が原因となっているか、ということについてはっきりとしたことはわかっていません。
重金属等の化学物質を原因とする説もありますが、公共物に関わる土壌の重金属検査はかなり厳密です。
砂場などに身体へ直接影響を与えるほどの重金属が含まれるとは考えづらいですね。
それとは別に黄砂などによって引き起こされるアレルギー症状についてはある程度原因が解明されています。
黄砂は二酸化ケイ素を主成分としており、また微生物なども付着しています。
これらが肺や鼻などでアレルギー症状を活発化させ、咳や鼻水などの症状となってあらわれることが研究で解ってきているそうです。
砂アレルギーの疑いがある場合、対処法や受診の必要性について
砂のアレルギーに限ったことではありませんが、アレルギー症状が悪化することがわかっている場合はその原因との接触を避けるということが基本的な対処法です。
砂場で遊んだ直後から発疹などが出始めたのであれば、症状がおさまるまでは砂遊びをひかえ手洗い等を徹底することでしょう。
気管支系の症状が出る場合は花粉症予防と同じような対処法になります。
マスク・メガネなどで極力原因となる成分に接触するのを防ぐ。
また外出から帰ったらうがい・手洗いをよく行い、室内にアレルギー物質を持ちこまないために衣服を着がえる。
こういったことで対応します。
ただどちらの症状についても状態が悪化していくようなら皮膚科や耳鼻咽喉科などで一度は受診してみた方がいいかも知れませんね。
とくに喘息発作の場合は重症化が予想されますので呼吸器科等を受診しましょう。
今は砂だけでなく塩素のアレルギーなど様々な種類がありますので、これらに柔軟に対応していくことが必要でしょう。
そのためにも逐一情報を得ていくということも重要になりそうです。