お風呂に入っている間は特に変わりないのに、浴槽から上がった瞬間や脱衣所に移動したとたんにめまいなどの症状があらわれることがあります。
まためまいと同時に耳鳴りや吐き気をともなうこともあれば、それぞれの症状が単独でみられる場合もあります。
こういった症状にはいろんなケースがありますが、とくに注意する必要はあるのでしょうか。
またこれらの症状に有効な対処法はあるのでしょうか。
めまい・吐き気・耳鳴りの原因について
風呂上がりにかぎらず、めまいや吐き気・耳鳴りという症状を訴えるかたは大勢おられます。
そしてそういった症状が起こるタイミングや場面が千差万別であるため、医療機関を訪れてもすぐに原因や治療法を見つけることが困難でもあります。
考えられる原因についても・耳の器官のトラブル・脳の異常・血圧の急激な変化によるもの・精神的な問題等々、非常に多岐にわたります。
特に入浴は自分自身の体温や外気・環境などが一時的に急な変化をしますので、めまいや耳鳴りなどが起こりやすい環境にあるようです。
めまい・吐き気・耳鳴り、ひとまずできる対処法
長湯による湯あたり、いわゆるのぼせの場合は体温がかなり上昇していることが考えられます。
この場合は足元に冷水をかけるなどして体温の低下をうながしますが、身体全体や心臓付近を急激に冷やすことは危険なので避けましょう。
また特に原因がはっきりしなくても上記の症状に対する一般的な対処としては
- 頭を無理に動かさずに安静にする
- きつい衣服を着ている場合はひもなどを緩める
- 周囲も含めてあまりあわてず精神状態を安静にする
などがあり、いずれにしても急激な動作をひかえて安静にするということが基本となります。
他にも予防という意味での対処法は理想の入浴時間をまもることが挙げられます。
長すぎず短すぎず正しい時間で入浴することで、未然にめまいや吐き気などを防ぐことができる場合もあります。
めまい・吐き気・耳鳴りなどから考えられる病名
風呂上がりにおける上記のような症状は一過性である場合がほとんどで、長湯や高温の入浴をさけることなどで予防することができます。
しかし中には深刻な病気のサインがかくされている場合がありますので、一例を挙げてみたいと思います。
耳の病気
- 中耳腫瘍・聴神経腫瘍・メニエール病・突発性難聴など
脳の病気
- 脳梗塞・脳内出血・血管性障害など
全身に関わる病気
- 高血圧・低血圧・起立性低血圧・心疾患・動脈硬化・パニック障害等の精神疾患など
少し列挙しただけでもこれだけの病名が想定されます。
めまい・吐き気・耳鳴りの症状がそれぞれ単独で、短い時間で治まるものはそれほど心配ない場合が多いようです。
しかしこれらの症状が入浴のたびに起こりなかなか治まらない、または症状が一時的であっても状態がかなり悪い場合は医療機関に相談しましょう。
医療機関においても「めまいや耳鳴りをあまり軽視しないでください」と注意をうながしているところが多く、思わぬ病気の早期発見につながる場合があるからです。