子供が転んで作ってしまった擦り傷。
早く治す薬は無いか、取りあえず絆創膏を貼ってオロナインでも塗っておこう。
なんて安易に考えがちですね。ちょっと待って下さい。
ちゃんとした知識を持つことに越したことはありません。
ついでにそういう場合の食べ物は何が良いかも。
擦り傷を早く治すにはどんな薬が良いか?
一般に擦り傷など軽度の怪我には、消毒液をつけて市販の絆創膏で応急処置を施すというものでした。
「ひっかき傷を早く治す方法!治し方は薬が便利!跡の消し方は?」でも解説していますが、実はこの方法はあまり良い方法ではないということが解ってきました。
消毒液は殺菌するには良いものですが、逆に傷を再生させる良い細胞まで壊してしまうので、傷の治り方を遅らせてしまう事があるとのことです。
無菌にするのは非常に難しいことですので、早く直すには傷口は水道水で洗浄するだけで問題ありません。
傷口に透明な液が出てくる時がありますが、これは治癒に役立つ細胞培養液が含まれています。
膿と勘違いしてしまう方もあるかもしれませんが、これは膿ではありません。
膿とは感染性の滲出液を指しますので、感染があれば腫れや痛み、発熱という炎症の徴候が出ます。
前述の滲出液は常に傷口を覆って適切な湿潤環境を保って皮膚を再生させようとします。
湿潤環境、いわゆる傷口を乾燥させないという意味で白色ワセリンを薄く塗り、水を通さないラップ等をテ-プ止めして傷を常に湿らせた状態におき自然治癒能力を高めさせます。
因みに、抗菌軟膏やオロナインなどのクリームは皮膚の細胞を壊してしまうことが分かっています。
ガーゼなども傷口に当てた後、剥がす時にくっついてしまって新しい傷を作ってしまう可能性があるので使用してはいけません。
傷を早く治す食べ物はないか?
擦り傷を始めとして怪我をした時は早く治してまた元気になりたいものです。
食べ物で傷に良い栄養を摂ることは大切な事柄です。
皮膚の大部分をつくるのは「アミノ酸」で、皮膚や粘膜の再生には欠かせない大切な要素です。
大豆製品や肉、魚などタンパク質が豊富なものを摂るようにします。
ほうれん草や人参に含まれるビタミンAは治癒力を高め、レバーや納豆などに含まれるビタミンB郡は新しい細胞を再生されるのに役立ち、ビタミンCは皮膚や粘膜を緻密に作りあげます。
また、牡蠣などに含まれる亜鉛は皮膚の再生を促したり、丈夫にしてくれる働きをする栄養素です。
これはミカン等の柑橘類や苺、レタスに含まれるクエン酸・ビタミンCと一緒に摂取するとより吸収を高めます。
数々の栄養素を含む食べ物を紹介しましたが、何れも過度に摂取するのはお止め下さい。
早く治す為とはいえ、毎日のように食べるというのはNGです。メタボになってしまいかねませんよ。
炭水化物や豆類、魚・肉、そして野菜・果物などをバランス良く食べることが大切です。
ご紹介した内容は、ご自宅などで治療できる、あくまでも軽度の怪我(擦り傷程度)について述べたものです。
切り傷であるとか、刺し傷など炎症を起こしやすい怪我を負った場合は血止め程度に留めて早めの医療機関で治療することをお勧めします。