「エアコンは身体によくないから夜は消して寝なさい。」
子どものころおじいさんやおばあさんに言われた記憶はありませんか。
しかし近年ではエアコンを付けないことによる熱中症被害の方が問題となっています。
ほとんどのご家庭で熱帯夜にはエアコンを付けて寝るかと思いますが、健康に与える影響はあるのでしょうか。
エアコン内部の汚れとの関係も合わせて調べてみましょう。
エアコンは体に悪い? 噂は本当なのでしょうか
「エアコンは体に悪い」・・耳にすることはありますが、そもそも根拠はあるのでしょうか。
一昔前のエアコンはフロンガスを利用して室内の温度を下げていました。
これだけを聞いて、冷たいガスを室内に流すことで冷却していると思い違いをしている方もいます。
原理は大きく違いますので、エアコンのガスを吸うことが健康被害につながるという認識は間違いです。
最近のエアコンはフロンを使用しませんが、冷却の原理は同じです。
室内の熱い空気をいったん吸引し、冷却してからまた室内にもどすのが冷房の原理。
この繰り返しで室内温度を下げ、ガスはエアコン内で空気を冷却する際に使用されているだけなのです。
ではなぜエアコンが健康に影響を与えるかというと、多くの原因はエアコンの汚れによるものです。
お手入れしていないエアコンの内部とは・・
エアコン内部は普段見ることがないのでついつい掃除も手を抜きがちですね。
しかし室内の空気には汚れや雑菌が多く含まれています。
そういった空気を循環させる中継地点には汚れなどが滞りがちです。
そしてこのことがエアコン内のカビを増殖させる原因となります。
大掃除などで一度は目にしたことがあるかと思いますが、エアコンの内部は黒く汚れていますね。
これはたんなる汚れだけではなく、クロカビが増殖しているから黒くなっているのです。
クロカビはクロカワカビなどとも呼ばれますが、正式名称はクラドスポリウムです。
この種類のカビは空気中に飛散している胞子の数が最も多いとされます。
したがって少し掃除の手を抜くとあっというまに増殖します。
クロカビはアレルギーの原因物質とされ、健康に影響を与える要因となっているのです。
安心してエアコンを使用するためにできること
こういった理由から、安心してエアコンを使用するためには掃除が不可欠となります。
とくに赤ちゃんや小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では大切なことです。
乳幼児期にアレルギー体質になると、よほど環境の変化が無い限りその体質は変わりません。
カビが原因となるアレルギーで咳や鼻づまりを起こすことがあります。
またひどい場合は気管支炎、気管支喘息になってしまうこともあります。
こまめにお掃除することで、未然にこういった症状を予防する必要がありますね。
また汚れ以外にも気を付ける点で一般的なことは、温度管理です。
暖房としてエアコンを使用することもありますね。
温度の上げすぎや下げすぎは体調を崩すもととなります。
エアコンは構造上気加熱を利用して温度を調節しますので、乾燥しがちになるということもあります。
清潔を保ち適切な温度管理。
これができていれば安心してエアコンを使用することができるでしょう。