一般的に、カルピスは「乳酸菌飲料」ということは認知されていますよね。
ただ、具体的にどんな効果をもたらすかまでは知らない方も多いのではないでしょうか。
おなかにどう作用するのか、またアレルギー疾患にも効果があるのかetc.
カルピスの乳酸菌について掘り下げていきましょう。
乳酸菌のはたらきをおさらい
カルピスなどの乳酸菌飲料が体にいいのは、なんとなくイメージできますよね。
具体的に、乳酸菌がどんな働きをしてくれるのがご説明します。
人間の大腸には、乳酸菌やビフィズス菌に代表される「善玉菌」と、大腸菌、ブドウ球菌などに代表される「悪玉菌」が共生しています。
この悪玉菌が増えると、腸の老化が進んで健康にも悪影響を与えます。
一方で、乳酸菌やビフィズス菌が腸内で作り出す乳酸や酢酸が、悪玉菌の苦手な酸性環境を整え、悪玉菌を減らしてくれるというわけです。
さらに、乳酸菌は腸のはたらきをよくし、消化吸収やぜん動運動を促してくれる作用もあります。
便秘の改善につながったり、アレルギーに対する効果なども注目されています。
星の数ほどの乳酸菌が存在する!
実は、ひとくちに乳酸菌と言っても、通常私たちの体内には300種類もの乳酸菌が生きています。
「LG21」や「L-55乳酸菌」などの名前がついたヨーグルトなどがありますよね。
それらはそれぞれ菌の種類です。
また、「プロバイオティクス」という言葉も最近よく耳にすることはありませんか?
これは、健康によい影響を与えるとされる生きた微生物を含む食品のことを言います。
生きて腸まで届く、よりすぐりの乳酸菌が入っているわけです。
菌の世界は奥が深いんですね。
カルピスのすごさ「カルピス酸乳」
乳酸菌の働きがわかったところで、カルピスの成分をみていきましょう。
カルピスのおもな原料は牛乳です。
牛乳を加熱殺菌、脱脂したのちカルピス社独自の乳酸菌と酵母からなる「カルピス菌」で丁寧にに発酵・熟成させています。
この発酵した状態のものが独自の「カルピス酸乳」と呼ばれています。
カルピス株式会社の研究によると、このカルピス酸乳は、抗腫瘍・免疫賦活作用や血圧降下作用、美肌効果などがあることがわかっています。
また、カルピスの乳酸菌は、発酵するときに牛乳のたんぱく質を分解する力が強い特徴をもっています。
そのため、牛乳に含まれるたんぱく質が、より消化吸収されやすいかたち(ペプチド)になっています。
通常の乳酸菌と比べると、実にいろんな効果が期待できることがわかりますね。
カルピスの健康効果について
そんなすごい成分がたくさん入ったカルピス。
いったいどんな効果があるのか、気になりますよね。
まず、カルピスを飲んで腸の運動が活発になることで、便秘解消が期待できます。
ただし、下痢や腹痛時には、乳酸菌の作用でよけいに症状がきつくなってしまうこともありますので、少し様子を見てください。
慢性的におなかが弱いという方は、整腸目的でカルピスを飲むのがおすすめです。
また、花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患についても、乳酸菌やビフィズス菌が効くと言われています。
最近では、アレルギーに悩む人向けに、カルピス社からこんな商品も登場しています。
また、高血圧の方に向けて、機能性に特化したトクホ飲料「アミールS」という商品もあります。
より高い健康効果を求める方は、試してみるのもいいですね。
カルピスはいろんな健康効果が期待できる、とても体にいい飲み物ということがわかりました。
腸によい食生活の一環として、普段からカルピスを飲むことはとてもよいことだと言えそうですね。