お風呂上り、健康のため、定期的にボディチェックをしています。
仰向けに横になり、ゆっくりと押してみました。
すると、下腹部に大きく、コリコリとしたしこりのようなものが見つかりました。
しこりは腫瘍の症状ということを聞いたことがあって、心配しています。
下腹部のしこりや腫れについて、どのような病気があるのでしょうか。
下腹部にしこりや腫れできるのはなぜ?
まず、しこりの正体とは何でしょうか。
しこりとは、筋肉や脂肪が、何らかの原因によって一か所に凝り固まった状態を言います。
大部分は、脂肪腫といって、柔らかい脂肪の塊であることが多いようです。
脂肪腫は、段々と大きくなるものもありますが、良性のものが多いため、経過観察で良いようです。
気になる方は、吸引や外科手術で取り除くことが可能です。
一方で、悪性のしこりはガン細胞が集まった状態を言います。
すぐに治療を開始しないと、命に関わることもあります。
下腹部にしこりが発見されやすいのは、下腹部にある臓器の特性にあります。
子宮や大腸などは、中が空洞になっています。
風船をイメージしてみるとわかりやすいのですが、フワフワとした風船を押してみると、軽い弾力を感じますよね。
そこにしこりや腫れがあると、しこりの部分に指が触れるのです。
横になってしこりを感じるようであれば、すぐに検査をしましょう。
下腹部のしこりや腫れ、どのような病気がある?
触診でしこりや腫れを感じるようであれば、以下のような病気が考えられます。
大腸がん
日本人の死亡原因の上位である大腸がん。
初期の段階では、ほとんど自覚症状がないと言います。
大腸がんのチェック方法としては、
- 便秘と下痢を繰り返す
- 血便が出る
- 鉛筆ほどの細い便が出る
- 痛みを伴うしこりがある
などがあります。
検査は、血便検査を経て、大腸の内視鏡検査を行います。
当てはまる症状があれば、早めに検査を受けることをおすすめします。
子宮筋腫
婦人科系の疾患で多いのが、子宮筋腫です。
子宮の周りの筋肉が、しこりのように固くなった、良性の腫瘍です。
月経の量が増えたり、生理痛がひどくなるなどの自覚症状がなければ経過観察で大丈夫です。
卵巣腫瘍
下腹部中央にある子宮の左右にひとつずつある2~3㎝大の卵巣。
この卵巣が、大きく腫れ上がることがあります。
良性のものや、悪性のものがあります。
膀胱腫瘍
尿をためる器官である膀胱に腫瘍ができることをいいます。
初期には、自覚症状がほとんどありません。
長いこと続く血尿や腹部のしこりで発見されることがあります。
⇒血尿の色で病気が決まる?茶色やオレンジ、ピンクのときの病気は何?
下腹部に腫瘍があるとき、病院へ行くべき?
しこりは、触診やエコーで場所の確認をします。
しこりの組織を取って検査をしてみなければ、良性のものか悪性のものか判断が付きません。
下腹部を触ってみて、しこりが短期間で大きくなっていく、痛みが伴うなどの症状がある場合は、できるだけ早めに病院へいきましょう。
受診する専門科としましては、大腸に心配がある場合は、胃腸科や、消化器科。
子宮疾患の場合は、産婦人科。
膀胱の異常のときは、泌尿器科が良いでしょう。
出血の有無など、他に気になる症状があれば、医師に伝えるようにしましょう。
しこりと言うと、どんな人でも心配になります。
病院でしっかり検査をしてもらい、良性であれば安心ですし、悪性であっても、早期であれば完治する可能性があります。
不安を抱えたまま生活することも大変ツラいものがあります。
少しでも早く、不安から解放されたいですよね。
下腹部の症状はこちらの記事でもご覧いただくと良いですよ。
⇒下腹部に違和感やチクチクした痛みがある!原因は?病気なの?