いろいろな飲み物でお腹を壊したという話は聞きます。
水道水も地域差がありますので、特定地域の水はお腹を壊すという方もいますね。
麦茶についてもいろいろな噂があります。
飲み過ぎても問題ない、というものからお腹が緩くなるので大量に飲んではいけないといったもの。
こういった噂に根拠はあるのでしょうか。
下痢や腹痛の可能性とも合わせて考えてみます。
麦茶の飲みすぎが体に悪いというのは本当でしょうか
麦茶が他のお茶と比べて明らかに違う点は、カフェインを含まないことです。
カフェインには利尿作用があり、また眠気撃退の代名詞でもあるように刺激物の一種です。
そしてこのカフェイン、日本代表の飲み物とも言える緑茶に多く含まれているのです。
したがって麦茶以外の一般的な「お茶」と呼ばれるものは、過剰に摂取するべきではないのかもしれません。
赤ちゃんがミルクを離れて一般食を段々口にするようになると、水分の種類も増えてきます。
お子さんがいるご家庭ならご存知でしょうが、この時期に麦茶を水分として与えることが多いですね。
⇒水分補給は水、お茶、麦茶、スポーツドリンク、ジュース、どれがいいの?
つまり麦茶はそれだけ身体に優しい成分から出来ていると言えるでしょう。
ここまででわかるように麦茶を多少多めに摂ったせいで体調がすぐに悪くなる、とは考えにくいですね。
もしいつもと明らかに違う症状がある場合は、麦茶のアレルギーの可能性もあります。
それはまた例外の話なので、やはり麦茶は一般的には体に悪いわけではないでしょう。
麦茶の飲みすぎが原因と考えられる症状
麦茶がそれほど身体に悪影響を与えるわけではない、と書きましたが成分について少しみてみましょう。
同じ麦茶でも商品ごとに多少差はありますが、100mlあたりの栄養成分は以下となります。
- カリウム ・・ 6mg
- カルシウム ・・ 2mg
- ナトリウム ・・ 1mg
- リン ・・ 1mg
- 亜鉛 ・・ 0.1mg
これが大半の麦茶にあてはまる栄養成分です。
この中の成分の一つ、例えばカルシウムがあります。
サプリなどでカルシウムを過剰に摂取すると軟便になることは知られています。
だからと言って麦茶に含まれるカルシウムは微量です。
かなり大量に飲まなければ下痢をするほどの摂取量にはなりません。
少し普段と違う飲み物を摂取しただけで下痢や腹痛になる。
こういった場合はその飲み物よりも過剰に反応してしまう体調面に問題があると言えるでしょう。
程度がひどい場合は胃腸科などを一度受診した方がいいかもしれません。
それか他に考えられる原因としては、麦茶をかなり冷たい状態で飲んでいることが挙げられます。
「冷たいもの、アイスを食べると下痢や腹痛になるのはなぜ?」でも書きましたが、冷たいものは消化酵素の働きを低下させて、下痢や腹痛を起こすことがよくあります。
なので、麦茶をキンキンに冷やして飲んでいる方は、まずいかもしれませんがあまり冷やさずに飲むようにした方が良いでしょう。
麦茶の飲みすぎと体調の関係
水だしのものが販売されるようになり、麦茶はとても手軽な飲み物となりました。
それに合わせて体調との関係でいろいろな噂が飛び交うようにもなっています。
ここで触れたように、下痢や腹痛になるなどの悪い影響について。
逆に整腸作用や血液をサラサラにする、といった良い影響まで。
含まれる栄養分を一つずつ見ればそういった効能は確かにあります。
しかしその効果を期待するにはかなり大量の麦茶を摂取する必要があるのです。
たとえ水であっても大量に摂取すると水中毒といった症状になり、非常に危険な場合があります。
自分にとって本当に必要な栄養素を知りたければ、血液検査等をして専門家の指示を仰ぎましょう。
麦茶を飲むだけで健康面にハッキリとわかるような効果を期待することは現実的ではありません。