しっかりした食事を規則正しくとっているはずなのに、なぜだかすぐにお腹が空いてしまう…そんなお悩みをもつ方はけっこうおられます。
おかしい、つい2、3時間前に食べたというのに…。
そんな空腹感に耐えかねてついつい間食に手が伸びてしまうと、食べ過ぎになってしまいます。
皆さんのなかにも、お困りの方はおられませんか?
お腹が空いてしまう原因は?
空腹感とは、血糖値が低下したことを脳が検知して、エネルギーを補給するように出したサインです。
さて、食べてからそれほど時間が空いていないのに空腹感を覚える原因として、以下のようなものがあります。
- 朝食をとっていない
忙しくて朝食をとらない、とれない人もいるでしょう。
でもちょっと考えてみてください、朝食を食べなかった場合、前日の夜からその日の昼食まで十数時間もなにも食べていないことになります。
あまりに低血糖状態が続くと、脳内ホルモンが多く分泌されて摂食中枢を刺激しつづけてしまうのです。
- ストレスのせい
人間関係や仕事の悩みを紛らわすために、つい食べ過ぎてしまうこと、ありますよね。
実は、強いストレスを感じると空腹感を感じるホルモンが分泌されてしまうそうなんです!
血糖値が上昇しても、「飢餓感」は続いてしまうので、気持ち悪くなるまで食べてしまうこともあります。
- 睡眠不足
睡眠不足はあらゆる不調の原因になりえますが、「お腹が空く」ことにも関係しているのです。
脳に満腹感を伝えるホルモンが、睡眠不足できちんと出なくなってしまい、いつまでも空腹感が続いてしまうのです。
- 水分が足りない
水分が満腹感に関係しているとはなんだか意外ですが、なんと脱水症状のときに体が出すサインは、空腹感と似た感覚を引き起こすことがあるのです。
食事によって口の中に唾液が出て一時的に水分が補われたように錯覚しますが、脱水状態が続けば、空腹感が消えることはありません。
⇒水分補給は水、お茶、麦茶、スポーツドリンク、ジュース、どれがいいの?
- 栄養不足
食べているのに栄養不足? でも、そうなんです。
炭水化物ばかりの食事をすると、血糖値が急激に上がるぶん、体が調整して血糖値を下げようとします。
そしてまた食べて、また血糖値が乱高下して、を繰り返してしまうのです。
また、不足した栄養分がある場合、体がそれを補うようサインを出し続ける、つまり空腹感が続くことになるのですね。
とくにこのサインが出やすいのは、タンパク質不足のときだそうです。
もしかして、病気かも…
なかには、注意が必要な空腹感もあります。
それは糖尿病が原因となっている場合です。
体が必要とするエネルギーはブドウ糖からつくられますが、そのブドウ糖はインスリンによって体内の各所に運ばれています。
ところが、糖尿病になるとインスリンが正常に分泌されないため、体がブドウ糖不足になってしまい、エネルギー補給を求めて空腹感というサインを出し続けてしまうのです。
実際に、糖尿病を発症すると異常な空腹感に襲われ、過食してしまうことがあります。
とくに食生活や生活リズムに大きな変化がないのに、今までと違う食欲を感じる方は、医療機関を受診されることをオススメします。
対処法はあるの?
上に挙げた原因をみてゆくと、水分不足と朝食不足はすぐに対応できますが、それ以外は生活習慣の見直しが大事なようですね。
睡眠をしっかりとることで、ストレスは軽減されますから、今夜からでも気をつけてみましょう。
改善に時間がかかりそうなのは食事ですが、ぜひとも注意したいもの。
食事のときには、野菜とタンパク質を意識的にとるようにしましょう。
ビタミンやミネラルは、栄養素を体内で機能させるという大事な役目をもっています。
肉や魚などのタンパク質は、一度の食事でスマホサイズを目安に摂取するとよいそうですよ!
いかがでしたでしょうか?
お腹が空くというごくごく当たり前の感覚に、こんな複雑な事情があったなんて驚きです。
ご自分に当てはまるケースがないかどうか、ぜひ確かめてみてくださいね。