膝の皿が動くような、ずれるような、そんな感覚はありませんか?
交通事故などの、明らかな外傷を受けた覚えはない。
だけど、ふとした瞬間に、パコッと外れる…。
全体重を支える膝の不調は、なかなか堪えますよね。
歩くことなどの簡単な動作さえも億劫になってしまいます。
なんとかしたいと考えている方、必見!
膝の皿がずれる原因について知識を深めてみましょう。
膝の皿の痛み…、原因と対処方法
膝の皿を正式名称で、膝蓋骨(しつがいこつ)と呼びます。
膝は、太もも側の大腿骨・すね側の脛骨をつなぐ関節、4つの靭帯などからできています。
膝蓋骨は、その漢字にあるように、膝関節を「蓋(ふた)」の役割で守ったり、てこの動きで、膝の曲げ伸ばしに関係しています。
走ったり、ジャンプなどの動作をするとき、大腿骨から膝蓋骨、脛骨にかけてつながっている靭帯が引っ張られることにより、足を動かすことができるのです。
つまり、膝の屈伸作用で何度も繰り返し使う場所なので、さまざまな不調がでてくることが考えられます。
足の曲げ伸ばしにより、上下から引っ張られることで、靭帯が伸びきったり、損傷を受けたりします。
膝蓋腱炎や、ランナーズニーなど、激しいスポーツで膝を使い過ぎたことにより、炎症を起こした状態から痛みを訴えることがあります。
腫れなどの症状が見られるので、痛みが治まるまで安静にしましょう。
また、膝の痛みを和らげるマッサージがあります。
マッサージは、血行をよくする働きがあるので、無理せず、気持ちいいと感じる強さで行いましょう。
膝の皿が大きく動く、ずれることがある場合
膝の皿は、筋肉や靭帯によって、しっかりと固定されています。
しかし、先天的に筋肉の付き方に問題があったり、何らかの外部刺激によって、靭帯が伸びきると、骨を支えることが出来なくなります。
そうなると、膝蓋骨が本来ある場所から外側や内側に大きく動き、ズレてしまうのです。
考えられる疾患
- 膝蓋大腿関節症
膝側の大腿骨や膝蓋骨に炎症が起こった状態です。
長年使い続けた膝の軟骨がすり減ってしまうことが主な原因です。
- 膝蓋骨脱臼
骨が、本来ある場所からズレることを脱臼(だっきゅう)と呼びます。
ジャンプした瞬間、太もも側の筋肉が伸びることで、支えることができなくなり、脱臼を起こします。脱臼は繰り返すことがあります。
- 膝蓋骨不安定症
特に女性に多くみられる疾患で、膝蓋骨の不安定感を訴えます。
膝蓋骨が大きすぎることで、定位置に治まることが出来ず、大きく動いてしまいます。
対処方法
膝蓋骨がズレてしまった場合、応急処置として、固定をし、安静にしましょう。
症状が軽度のときは、膝蓋骨近辺の関節によいとされるサプリメントの、コンドロイチンやグルコサミンの摂取で、ずいぶん改善されるようです。
ですが、脱臼などあまりにも繰り返す場合は、手術適応になるようです。
ズレを予防する、固定装具や簡易サポーターもありますので、整形外科の先生と相談しながら治療を進めていきましょう。